不思議な読後感の作品だ。
感動、爽やか、胸を打たれる、とかそういうものではない。
文庫本の帯に書かれている表現を借りれば、まさに「心に刺さる」物語なのだ。
転校生の僕が出会った不思議な少女「キヨコ」。
彼女はその美しさと裏腹に、傍から見れば貧しく過酷な生活を送り、クラスの全員から無視といういじめを受けていた。
その奥にある不思議な魅力に「僕」はひかれ、彼女の本当の姿をしりたくなっていく。
エンディングは多少強引な力技で終わらせた感もあるが、この終わり方も「アリ」だろう。
メフィスト賞でデビューしたというこの作者白河三兎。
不思議な魅力が持ち味らしいのでほかの作品も読んでみたくなった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
白河三兎
- 感想投稿日 : 2013年10月30日
- 読了日 : 2013年10月24日
- 本棚登録日 : 2013年10月24日
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