ソロモンの偽証 第I部 事件

4.08
  • (696)
  • (940)
  • (403)
  • (41)
  • (12)
本棚登録 : 5301
レビュー : 734
著者 :
koshoujiさん 宮部 みゆき   読み終わった 

雪のクリスマス。発見された中学生の死体。自殺か? 他殺か? 何故?

少年は自問する。
「なぜ、自分だけがこんなに苦しまなければならないのだ」と。
少女は自問する。
「なぜ、わたしだけがこんな辱めをうけなければならないのだ」と。
別の少女は自問する。
「わたしは、本当に他人のことを思いやって、この行動を起こしたのか」と。
若い女性教師は自問する。
「わたしは何もしていないのに、どうして糾弾されなければならないのだ」と。
家族、学校、社会。
人間が生きていくなかで、何が正しいのか? 何が過ちなのか?
一人の少年の死を通して、明るみになっていく現代社会の様々な問題の縮図。
嫉妬、羨望、後悔、疑念、不安、葛藤、苦悶。
いろいろな心情を抱きながら、悩み、苦しみ、でも前へ進まなければならない。
少年少女たちはその問題をどう乗り越えていくのか。

まだ物語は始まったばかり。
プレーヤーに配られたカードは裏返しのまま。
カードを捲ると出てくるのはジョーカーか? はたまたスペードのエースか?
ハラハラドキドキ。全三巻の合計2200ページにも及ぶこの物語は最後にどういう結末を迎えるのか。
一度読み始めたら、先が気になってページを捲る手が止まらない。
700ページのなんと短いことか。

この第一部だけで40人以上もの人物が登場するのだが、それぞれの個性、特徴の書き分け方が素晴らしい。
見事にキャラが立っていて、しっかりと一人一人がイメージできる。
心理描写の記述や表現の上手さも作者ならでは。どんどんのめりこんでいく。
1日に200ページ程度。3~4日かけて読めばいいか、と思っていたが、一気に1日で読み終えてしまった。
だってそれほど面白いのだから……。
すぐに次の第二部『決意』に手を伸ばしたくなります。
(第二部のレビューへ続く)

レビュー投稿日
2012年10月15日
読了日
2012年10月14日
本棚登録日
2012年10月13日
6
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『ソロモンの偽証 第I部 事件』のレビューをもっとみる

『ソロモンの偽証 第I部 事件』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

『ソロモンの偽証 第I部 事件』にkoshoujiさんがつけたタグ

いいね!してくれた人

ツイートする