怒り(上)

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本棚登録 : 2197
レビュー : 306
著者 :
koshoujiさん 吉田 修一   読み終わった 

八王子で起こった夫婦殺害事件。
容疑者山神一也は一年経った今でもまだその足取りが掴めていない。
廊下には被害者の血を使って書かれた言葉「怒」の文字が残されていた。
「怒」の文字は何を意味するのか? 

房総半島の港町浜崎に住む父と若い娘。
東京の会社に勤めながら実はゲイである若い男。
母親と共に沖縄の島に移り住んできた女子高校生。
犯人山神を未だに追い続けている警察官。

四つの視点と舞台から描かれ、それが頻繁に変わるため、最初は非常に読みにくい。
短い章単位であちこちへ飛び、登場人物も多いので、それぞれのキャラを頭の中で纏めきるのがなかなか難しい。
それでも、そこはさすがに現代の名文家吉田修一。
少しずつながら話の展開に興味が湧いてくる。

警察官を除く三つの場所に謎の男が一人ずつ登場してくる。
当然その誰かが犯人山神一也なのだろうと推測できるが、それが誰なのか?
ヒントと思しき会話や場面が合間に現れだす。
ばら撒かれた数多くの伏線がどのように回収されていくのかが気になり、徐々に居ても立ってもいられなくなってくる。

というあたりで、上巻は終了し、下巻へと続くのである。
そんなわけで、この上巻の三分の二を過ぎたあたりから、ページを捲る手が早くなってくるのだ。
さあ、どういう結末が待っているのか、下巻が非常に楽しみだ。

レビュー投稿日
2014年2月7日
読了日
2014年2月6日
本棚登録日
2014年2月6日
3
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