冷血(上)

3.63
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本棚登録 : 1115
レビュー : 144
著者 :
koshoujiさん ☆その他   読み終わった 

上下ニ段組みの本である。
故に、長い。読み応えがあり過ぎる。
ニ段組みの本なんて、いつ以来だろう?
高校時代に読んだカッパノベルズの高木彬光以来か? 
はたまた祥伝社ノンノベルズの平井和正ウルフガイシリーズであろうか。
いずれにせよ、文字の小ささとページ一杯に詰まった字の多さで読むのに最初苦労した。
が──。
この本、評判どおりに面白い。

冒頭は中学生女子高梨あゆみ目線での語り口で始まる。
その彼女が十三歳、子ども以上、メス未満になった誕生日の朝の感想である。
そこから場面は一転して、彼女とは全く関係のない前科者、戸田ヨシオの語り口になる。
冗長すぎるほど、細かい日常や心理描写が続くのだが、この記述が何故かけっこう飽きない。
この男はいったいなんなのだ? と興味が湧いてくる。
これからどうなるの? って感じだ。
そしてもう一人の男、井上カツミの登場。
こやつがまた、得体が知れない。やることなすこと何も考えていない。
これをしたらどうなるのか? なんて全く意に介さない。
ヤクでもやっているのか? 本能のまま行動する。
ひょんなことで、戸田と井上が合流し、ハチャメチャな犯罪をし始める。
その延長線上に、最初の登場人物である高梨あゆみが突如引っ掛かってくる。
三人の視点が容赦なくあちらこちらへと飛ぶので、少し読みにくい。
で、そこから悲劇が起こる。一家強盗殺人事件。
強盗殺人事件なわけだから、単純に面白いなどと書いてはいけないのかもしれないけれど、面白い。
ページをめくる手がどんどん早くなる。
しかも殺人には深い動機などなく、「いやあ邪魔だったからついみんな殺しちゃってよお」てな按配なのだ。
いったいどうなっていくのだ、この物語は?
というところで、上巻は終了してしまう。

まったくもって、罪作りな本だ。
私の予約ミスのせいで、上下巻の連携がうまくいかず、下巻はなんと50人マチである。
何ヶ月先になることやら……。
頼むから20冊ぐらい購入してくれよなあ図書館どの、と祈るような気持ちだ。
本屋で思わず新刊を買いたくなるほど、早く続きが読みたい。

レビュー投稿日
2013年2月3日
読了日
2013年1月31日
本棚登録日
2013年1月11日
5
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『冷血(上)』のレビューへのコメント

vilureefさん (2013年2月4日)

え~、上下二段組みなんですか・・・(^_^;)
私も図書館予約中ですが上下セットで予約してしまいました。
ソロモンの偽証はバラバラで予約してくださいと言われましたが、この本はお咎めなし。
あー、でも読み切るかな。
ちょっと不安になってきました。
でも楽しみです(^_-)-☆

ちなみに私の利用図書館、田舎のせいなのか、ネット予約不可のせいなのかこの本も予約5人位しか待ってません(^_^;)

koshoujiさん (2013年2月5日)

vilureefさん、コメントありがとうございます。
上下二段組みで、かなり文字数が多いです。
最初のほうは視点がポンポン変わるので誰の話か分かりにくい面もありますが、
途中から悪役二人のキャラと行動が興味深くて引き込まれます。
ですので、二巻同時でも読みきれると思いますよ。
とにかく、上巻を読み終え、犯人も事件の詳細も呈示されているのに、この後、分厚い下巻でどうやって話をつないでいくのかが気になって仕方ありません。
ああ、早く下巻が読みたい!!

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