幽霊屋敷のコトン (講談社X文庫―ホワイトハート)

著者 :
  • 講談社 (1992年3月1日発売)
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本棚登録 : 18
感想 : 2

 幽霊屋敷、なんて呼ばれている古い古いアーカンソウ家、コトンはここを管理し、日記をつけながら過ごしている女の子です☆ 実際、一族の幽霊たちが住んでいるため、末裔であるコトンは彼らと会話をしたり、彼らのために買い物をしてきたりもします。
 ゆるやかな時の流れは、しかし、新聞の取材を受けた日から微妙に変化していくことに。幽霊屋敷を記事に取り上げたいという記者のハートランド、屋敷の管理に手を貸そうとする占い師デオンとの出逢い、外の世界からの刺激に、コトンの心は揺れ始めますーー。

 井辻さん曰く、「私小説ファンタジー」らしい。夢を編みこむような美しい文章が印象的で、折に触れて読み返したくなる作品です。幽霊屋敷と言っても、シャイニングみたいなホラーものではなく、おとぎ話のような雰囲気があって、ふんわりほわほわ、そうだね、綿花のようなのですよね☆ ホワイトハートという少女小説の文庫シリーズから出されているし、女の子が可愛い★

 静かな静かな生活や、水滴を落としたみたいにゆっくりと生じていく波紋を、ゆるりゆるりと楽しんで……。事件のあとは少しだけ新しい風をとりいれて、でも、やっぱりこれまで通り、穏やかに暮らしていきそうなコトン。ハートランドときどきヨールキップ日和を楽しめそうな予感を残す、優しく捩れた、不思議なハッピーエンドです。

 ドナンの性格や物の言い方にも、捨てがたい魅力が♪  実は、ドナンに強い口調で何か言われて、半泣きになっているコトンを想像するのが好きだったりします(^^

※現在、入手困難。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: フィクション
感想投稿日 : 2009年3月6日
読了日 : 2009年3月6日
本棚登録日 : 2009年3月6日

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