零の発見: 数学の生い立ち (岩波新書 赤版 49)

著者 :
  • 岩波書店 (1979年4月20日発売)
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本棚登録 : 899
感想 : 78
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 ヨーロッパ(ローマ)数字はⅠ、Ⅱ、Ⅲ、、、でアラビア数字が0123…となっているのは皆さんご存知でしょう。そこにおいてⅩと10という表記の違いは位取り記数法に直結するコペルニクス的転回(笑)といえる大発見だったようです。が誰が0という大発見をしたのかが結局解けていないのが何とも不思議。
 初版はなんと昭和13年。同じ著者が昭和53年に改訂していますが、40年も色褪せぬ一般教養のロングセラー。
 もう一つ所収されている「直線を切る」は、古代ギリシャ数学における、ピタゴラスの定理から生まれる無理数の示唆とそれを認めるわけにいかないピタゴラス学派の苦悩、円積問題、さらにはゼノンのパラドックス(アキレスは永遠に亀に追いつけないなど)に断片的に触れていて、数論や幾何学に興味のある人には言及範囲は初歩的ながら面白く感じるかもしれない

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新書
感想投稿日 : 2017年11月15日
読了日 : 2017年11月15日
本棚登録日 : 2017年11月15日

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