余命半年から生きてます! 面白いほど不運な男の笑う闘病記

著者 :
  • 幻冬舎
3.06
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本棚登録 : 42
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344021884

感想・レビュー・書評

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  • 【書評】
    http://www.my-cancer.net/cafe/book/bs_054.html

     皆さん、こんにちは。店員のあきひです。

    今回ご紹介するのは、相河ラズさんの上咽頭がんの闘病記です。
    相河さんは、サラリーマンとして関西に単身赴任中の2005年12月に、ステージⅣの上咽頭がんと告知されました。4か月に渡る放射線と抗がん剤の治療を受け、会社に復帰します。この時の治療がとても細かく描写されていて、治療の厳しさ、副作用の大変さを知ることができます。

    ところが、2年半後に再発、さらに2年後に再々発し、余命半年を宣告されます。 相河さんはこの宣告から2年10か月後に人生の幕を閉じましたが、この闘病記の凄いところは、余命宣告で、自分の生命がままならない時に、人生が一変してしまったことでした。

    それは、関東で離れて暮らしていた奥様が倒れて、記憶を失うという事態が起き入院。後に奥様は統合失調症と診断されて治療が必要になりました。 常に誰かのサポートが必要な学習障がい児だったご子息の面倒を見るために相河さんは仕事を辞め、関東の自宅に戻り奥様とご子息を支える生活に入られたのです。

    相河さんは余命宣告後、3か月の抗がん剤治療をしましたが、それを最後にその後は治療をせず、主夫として家族を支える日々を送られました。

    がん患者としてはあり得ない!けれど、深刻さを通り越して、「あしたも、口角あげて、生きまっしょい!」と生き切った相河さんの物語ををご一読いただければ幸いです。

     相河さんが旅立たれた後に残された奥様とご子息が穏やかな日々を過ごされていますように願っています。

  • 本人の闘病記より奥さんとの子供に対しての齟齬感が気になりました。

  • 見城社長が出させた闘病記を読むのは「私は薬に殺される」以来です。
    あいかわらず、文章は粗削りでも、性根の座った人を見つけてくるなあと思いました。
    自身のがん(再発で余命半年を告知される)、妻の統合失調症(記憶喪失を伴う)、一人息子の学習障害(自閉症スペクトラム?)という一つでも十分困難な事柄を同時に三重に抱えて、それでも「口角上げて生きまっしょい」という著者。
    人間ってこんなに強くなれるんだと、ほんとにすごい記録を読ませてもらったと思います。

  • 上咽頭がんを発症し余命半年の宣言を受けた著者が綴る闘病エッセイ。
    2011年からアメーバピグに闘病日記をアップしているこのブログ、すでに闘病、がんのブログランキングで1位になっている。

    2006年に上咽頭がんを発症し放射線&抗癌剤治療の結果一旦治まるも、2年後の2008年に再発。 それと同時期に奥さんが路上で倒れ、記憶喪失、その後統合失調症。 これほどの不幸な出来事のオンパレードであれば、精神的に参ってしまうのが普通だが、著者は見事に乗り切る。 余命半年の宣告を受けてから実に2年半生き延びている。

    著者に気持ちを切り替えさせ不幸と戦う勇気を与えたのが、「砂時計の下の方の発想」 砂時計の下で上から降り積もる砂に埋れてしまうイメージを持っていた著者だが、砂時計をひっくり返えせばその砂は吸い込まれるように自分の足元から消えてゆく。 その様な気持ちの持ち方のパラダイムシフトが、まさに著者を今日まで生かしてきた。

    不幸な出来事を楽観的に捉えようとした結果だということは理解しつつも、おちゃらけた文章とコミカルなイラストは書籍としては安っぽく見えるので残念。

  • 私はブログを愛読させていただいているので、お馴染みのラズワールドを堪能させていただきましたが、ブログを知らない方が読んだらどう思われるのか…。
    正直、同じように楽しめるかどうかは分かりません…。

    ただ、この病気や困難に立ち向かう前向きな姿勢、「砂時計の下のほう発想」は、知っておきたい姿勢だ。
    こういう考え方、立ち向かい方もあるんだ、と覚えておきたい。

    最初「ハデハデだぁ~」と思った表紙ですが、ラズワールドとマッチしてますね。
    同じイラストレーターの挿絵が、またいい味出してます。

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