あらゆる問題を単純化して、巨悪として蓋をする(思考停止する)。そんなマスコミ的態度とは一線を画した、歴史的犯罪とその主犯となった教団について、超至近距離から考察を重ねた挑戦的な一冊。
なぜ人が新興宗教にハマるのか?どんな深層心理があるのか?その一端を垣間見るだけでも、読む価値がある。
取材先との距離感は、ジャーナリズムの大論点のひとつ。まるで神様かのような客観ではなく、かといって対象に陶酔しきった主観でもない。対話どころか修行まで実践してみせて、なお批判的な眼差しは持ち続ける姿勢だからこそ書けた本稿は、それを考える意味でも、大変に貴重な一冊だと思う。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
世間・哲学・政治・経済(ジャーナル・アカデミック)
- 感想投稿日 : 2021年8月16日
- 読了日 : 2021年8月16日
- 本棚登録日 : 2021年8月16日
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