個人的にはそれなりに好きな世界観。
 ディストピア世界の映画。人間はわずか、貧富の差が激しく、富裕層は一角に居を構え、貧民たちは日々生きるにもあえぐ。
 主人公であり年若い女性であるヴェスパー。
 彼女の父であるダリアスは死にかけているものの、AIやら何やら諸々を通して浮遊する物体に精神投影している?みたいで外に一緒に出掛けることもできる。
 ヴェスパーには叔父がおり、名はヨナス。(ダリアスの弟である)彼は、少し離れた街に居を構えていて、子供たちの血を使って種の売買などをし、私服を肥やしている。
 とある日、行き倒れている女性を見つけるヴェスパー。正義感から家まで運び、彼女の命を救う。
 彼女の名はカメリア。不思議な女性。
 カメリアとの出会いを契機に、ヴェスパーは外の世界への期待や夢を見始める。
(元々、そういう資質はあったけれど、ダリアスが夢を見過ぎちゃいけないとよく諌めていたので、諦めがちな部分があった)
 カメリアがどうして行き倒れていたのかなど、諸々が少しずつ明らかになっていく、そんなお話。

 女性が直接的に(肉体的に)蹂躙されるような場面は一応は無いけれど、カメリアが自己防衛のためにヨナスを誘惑するようなシーン、ヨナスがヴェスパーに対して焼印?みたいなものを押すシーンなど、人によっては苦しいシーンもあります。
 あと、カメリアの能力は口付けることが条件みたいなのですが、最後のほうでヴェスパーとカメリアの口付けあうシーンがあります。
 血を飲む、飲み込ませる、とかなら、まあ、なんですが、直接、唇を触れ合わせるのって、正直な話、センシティブなものだと思っているので、どうして口付ける設定にしたのかなあ?という疑問など。
 異性愛でなく同性愛が描きたかったのでしょうか?
(劇中、そこまで同性愛っぽい描き方はされてなかったとは思うのですが、人によってはそう見える?)
 まあ、髪の毛が短いヴェスパーを男性と見立てている、とかあるかもしれませんが、じゃあヨナスがヴェスパーの唇をぐいとつまむような仕草をして女性らしさを見せつけたりするシーンもあったり、どっちやねんと。
 どちらにも寄せられないのがヴェスパーである、といえばそうなんですが。
(男装の麗人、までいきませんが、そういう意味合いでのヴェスパーという女性、というつくりなのかなあ)

 子供が死ぬシーンがあります。
 ヴェスパーが種を盗むのを、見て見ぬふりした子。
 直接殴られたりと言った描写はなく、ただ遺体だけが映されます。
 ただその遺体が、植物に寄生されたものみたいで、口の中は蛆虫だらけ、目が真っ白になり鼻血を吹き出したといったものです。グロめなのです。
 そういう子供関係のものが苦手な方は気をつけてください。

▼▼ネタバレありのブログ記事など▼▼
https://virtualgorillaplus.com/movie/vesper-explained/
https://cinemadrama-blog.com/vesper/

2025年11月19日

ネタバレ
読書状況 観終わった [2025年11月19日]

 ゾンビもの。Amazon Primeにて。
 可もなく不可もなし。ゆるめのゾンビもの、と思ったらUFOがどうのと最後あたりで出てくる。

▼感想などネタバレありサイト▼
https://ameblo.jp/8haku5inukyuu/entry-12842697527.html

2025年10月28日

読書状況 読み終わった [2025年10月28日]

 【プロダクトプレイスメント】という手法があります。映画やドラマ内で、直接的に言わずとも品物などを提示し、視聴者たちに宣伝する、といったものです。
 たとえば主人公が使っているパソコンがVAIOだったとして、パソコンを起動などした時に画面に【VAIO】と映るようにして、「あっ、あれVAIOのパソコンなんだあ」といったような。
 たとえば主人公が缶入りの飲料水をがぶ飲みしていて、飲み切った缶をドンっと置いた時に【ドクターペッパー】の文字がスクリーン内に映るようにして「あ、あれドクペじゃん」と思わせるといったような。
 この映画はそれをしており、しかも宣伝するものが【amazon】です。
 2025年に入り、amazonはAmazonプライム会員になっているだけだとAmazonプライムビデオ内で広告が流れるようにしてしまいました。広告なしにするには、追加料金が必要になったのです。
 そんな【amazon】を賛辞するような広告をどっかり入れ込む映画。
 映画【サーチ】などと同じ手法を使い、防犯カメラの映像やFacebook、ドローンの映像などを経由して映画が進んでいくと言う、昨今のデジタル環境に慣れた人々からすると見慣れた光景が広がるわけですが、その中にちょいちょいamazonの名前が見える。
 開始して数分して、主人公の娘さんがお付き合いしている恋人さんがamazonの段ボールを抱えていて「ん?」となり、感想やネタバレサイトをググったら【amazonのプロダクトプレイスメントをしている映画】と出てきて、「だから、ん?って引っ掛かりを覚えたのか〜」と思いました。
 閑話休題。
 【宇宙戦争】という、H.G.ウェルズの短編小説があります。
 それをスクリーンライフという手法で見せる、わくわくしたあらすじ、だというのに、内容はめっっちゃくちゃ「ハァ??」っていうものです。
 主人公さんは勤め先が防犯カメラなどなんでも覗き放題な場所で(ただそれはお国のためのお仕事であり、ただ単にほかの人の生活をデバガメしたいといったものではない)テロとかを未然に防ぐために日々様々なカメラ映像をチェックしています。
 まあその割にはプライベートでめちゃくちゃ使っちゃってるんですが。
 愛娘は妊娠中だし、愛息子はお仕事もせずフラフラしているみたいで勝手にゲームを買ったりしているものだから遠隔でハッキング・クラッキングして息子が買ったゲームを勝手にアンインストールしたり、娘のケータイなどをハッキング・クラッキングして「栄養素のどれどれが足りない」と電話で指摘したりする。下手なストーカーより怖い父ちゃん。いやねえ。
 そんな父ちゃんが、仕事をしている最中に知り合いや同僚などから「世界の動きがおかしい」と報告を受けたりして、「えっ?」と疑問を抱いているうちにどんどん影響が出始めて……という話。
 【デイ・アフター・トゥモロー】でもあった、各地の異常気象とか、そういったものが飛び出してきて、UFOやらロボットやらみたいなものが飛び出してきて……。
 映像で知っているのは、スティーブン・スピルバーグ監督の【宇宙戦争】のみですが、あれはあれでまあ好きです。原作だって読んでいます。
 その上で今回のこの作品は、ちょっと【宇宙戦争】の名を出すには適さないなあ、と。

 プライベートなことに職権濫用する父親。
 助けてもらっておいて父親に「あなたに力はなく、自分は独り立ちできる」と文句を言う娘。
(まあ実際、父親に力はないんだが、その力を使うための職場に勤めるほどの力(能力とかIQとか)はあるんだがなあ)
 登場人物に1ミリも感情を動かされない作品は久々でした。

▼ネタバレ感想サイトなど▼
https://cinemandrake.com/...

続きを読む

2025年10月28日

読書状況 読み終わった [2025年10月28日]

 2000年9月13日。彼が生まれた日である。
 2025年、エヴァンゲリオンは30周年を迎え、カヲルくんも生誕なにがし。
 『エヴァンゲリオン』シリーズ30周年記念として、『最後のシ者 渚カヲル展』が開催されたので、ふとエヴァ関連の本が読みたくなって探して見つけた一作。
 ちなみに『渚カヲル展』は池袋アニメイトのワンフロアで開催されたのでそこまででした(まあ展開場所が展開場所だしそういうもんです。美術館とかならまだしもね)。
 閑話休題。
 カヲルくんの、アニメ版での会話や各シーンが切り抜かのように各ページに配置されている。
 そしてアニメーション監督のコメンタリーとかそういったものがつづられる。
 ただただ、『渚カヲルというひとはどういう存在であったのか?』といったようなことが書き綴られているムック本。
 Youtubeで時折名前を見掛ける精神科医の名越康文さんのインタビューが掲載されているのはちょっとびっくりしました。「僕の性格分析は人間のためのもので、渚カヲルは人間ではないので絶対当てはまるというものではない」といった旨を書き綴っておられました。
 コミックス版の渚カヲル。
 アニメーション版の渚カヲル。
 彼はたくさんのひとびとにその爪痕を残した。
(後半、女優・タレントさんにカヲルくんの印象やらを聞き連ねているのは謎でしたがw)

2025年10月7日

読書状況 読み終わった [2025年10月7日]
カテゴリ 小説以外の本

 ワカンダ・フォーエバー!
 初っ端から、涙腺が潤むような演出がなされる。
 MARVELのロゴが現れる際に、今までのMARVELシリーズの主人公たちが映し出されるのが常だけれども、今回はチャドウィック・ボーズマンさんが今までブラックパンサーとして活躍してきた時のシーンが……めくるめくように……。
 スタン・リーさんが亡くなった時と一緒(2019年3月公開「キャプテン・マーベル」のオープニングクレジットで、同じようにスタン・リーさんが映し出される)。

 マーベルシリーズお馴染みのエンドクレジット。
 それが終わって映し出される文章。
 チャドウィック・ボーズマンに捧げる。
 それでまた涙腺が崩壊した。

 エンドクレジットの最後の最後。
「ブラックパンサーは帰ってくる」
 この文章が差し込まれて、シュリがブラックパンサーとして活躍する物語が紡がれるのだろうか、それとも今回の敵はなんだか不穏な空気を残したのでそれで逆らわれるとかいうオチだろうか?

https://theriver.jp/thank-you-stan/

2024年10月3日

ネタバレ
読書状況 観終わった [2024年10月3日]

 ソーシャルゲーム「Fate/Grand Order」でインドラ様にガチ沼り、YouTube「ゲームさんぽ」さんたちの諸々を見ていて「そういえばギリシャ神話に手出ししとらんかったな……」と藤村さんの名を思い出し電子書籍を調べたらBooklive!に書籍が販売されていたので手を出しました。
 まだ読んでいる最中。いろいろしれてたのしいね。

2025年8月18日

読書状況 いま読んでる
カテゴリ 小説以外の本

 コミカライズを読んでいて、どうしても続きが知りたくなって、Booklive!がちょうど値引きセールをしていたものだから、原作に手を出しました。
 泣いた。
 嗚咽が止まらず、ふたりが結ばれたことに対しても泣いたわけですが、あのひとたちは何もしていないのに、巻き込まれたという事実が、ひどく痛くて痛くて。
 だって、直接、何かしたわけではない、ただ近くにいただけ(ですよね、この場合)で、巻き込まれて、愛する人の死を見ることになってしまって、……。

2025年6月22日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2025年6月22日]

 「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」(ジークアクス)が放映され始めてから、Booklive!の広告がそれを拾ったのかお薦め一覧に出てきたのと、表紙のイラストに既視感があって、思わず購入。
 イラストレーターは「NOCCHI」さんという名前なのですが、「少女騎士団」の大槍葦人さんそっくりのタッチで……ググったらまさかのご本人で「ええぇ??」っとなるなど。
 挿絵は少なめ。
 個人的には表紙のララァさんが素敵なのと、カラーページのシャア・アズナブルさんが格好良かったので、2人のイラストがもう少し欲しかったです。
 大槍葦人さんの描くイケメンさんと少女が好きなので、余計にシャアさんをもう少し描いて欲しかったなぁと。
 まあ、2000年発売の作品に今更言ったところで意味はないのですが。

 角川mini文庫という、もとのレーベル(今回書いているのは角川スニーカー文庫のもの)がどういう代物かは詳しくないのですが、昔のライトノベル特有の、性的な描写がそこかしこに記載されているので、外で読むのはなかなかお薦めしません。
(アダルトな文庫ほど直接的な表現はないものの、無精だとか売春婦だとかそういった単語はあっちこっちに飛び交っている)
 少年・青年をベースにしている作品ですから、いわゆる「そういったこと」があけっぴろげだったりなんだりするのもまあ仕方ないという時代背景なんでしょうが(今なら人によってはもう少し表現を選ぶと思う)ライトノベルという括りであるのだからもう少しイラストを多めにしたりなんだり……。(まだ言ってる)
 アニメの流れをすごいざっくり駆け足で書き切ったもの、といったらよいのか。そういうもん、で読むものかと。

2025年6月20日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2025年6月20日]
読書状況 読み終わった [2025年6月11日]
読書状況 読み終わった [2025年6月11日]
読書状況 読み終わった [2025年6月11日]
読書状況 読み終わった [2025年6月11日]
読書状況 読み終わった [2025年6月11日]

 明るく陽気なヒロインであり主人公であるオフィーリア、ヒーロー枠でありお相手枠と召されるアレクシオ。
 1巻の最後から3ヶ月が経過し、異国の地で任務に就くみなのお話。
 オフィーリアはアレクシオのことを考えると心臓がドキドキしたり頬が染まったりと『それ恋愛感情では?』という様子を見せ、1巻と違って甘酸っぱい展開がくるのだろうか……という流れを見せます。
 今回はちょっとネタバレありでの感想を。

・相変わらず誤植がちまちまある。
・相変わらず、一人称と三人称が入り混じりすぎてて、読みにくい。()で心の声を表しているのに、それが統一されておらず、地の文で一人称を突っ込んでくるのです。
・わざと区切りなく文字を続ける(「そうよそうなのよ分かってくれる?」みたいな感じの書き方。なんとなく分かります?)のは個人的に好きなので特に気になりませんが、量がそれなりにあるので、嫌いな人には読みにくいでしょう。これは前回と同じですね。好みの問題。
・前回と同じく、相変わらず、三人称で回すというのに『オフィ』と主人公の名前を愛称で書いています。やはり、三人称で書くのならば、『オフィーリア』ときちんと名前を表記して欲しいなと思いました。

・1枚目の挿絵、オフィーリアさんが可愛い! 可愛くてキュンとしました!
・第一皇子が「じゃじゃ馬」って言葉遣い悪くない?
・やっと!結ばれた!!!!
・お互いがお互いの気持ちに気付くのが早くて嬉しかった、もだもだも長すぎるとつらいものがある。
・『タイムストレンジャーKYOKO』(の一話)みたいなオチがきた(個人的に好きだから気にならんけども人によっては急とか結局とかなるかも)
・だから表紙が1巻と違ってドレス姿なんだなぁと今更ながら(表紙でネタバレ(ry)なんでもないです)

2025年5月8日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2025年5月8日]

 何かの折、種村有菜さんの作品を読みたくなり、電子書籍の中でぼんやり探していたら見つけた作品です。
 種村さんが挿絵とは珍しいなあ(『アイドリッシュセブン』シリーズなど、キャラクターデザインといったものもしているので今更かもですが)と思ったのと、試し読みでまあ悪くない感じかな?と思ったので購入してみました。
 明るく陽気なヒロインであり主人公であるオフィーリア、ヒーロー枠でありお相手枠と召されるアレクシオ。
 アレクシオは大の美女嫌い(女性嫌い、ではなく『美女』嫌いとわざわざ書かれる)なので、当初オフィーリアに対して圧もあり毛嫌いしていたが……というお話。
 ライトノベルという区切りなのと、主人公が騎士を目指して突き進む!(恋愛話は主ではない)という話が軸なので、男性とのイチャイチャみたいなやつがほぼ出てきません。そういう恋愛方面を求めて買うと肩透かしを喰らうので気をつけてください。
(2巻出ており、2巻のあらすじでなんかくっつく感じの前振りを見かけたので、1巻ではそういう描写がないというだけかもしれません)

・誤植がちまちまある。
・他の人も書いていますが『女性』嫌いでいいのに、なんで『美女』をわざわざ付けるのか。ヒロインを美女であると目立たせようとしてわざわざつけた感じがしてあざといというかなんかなーという感じ。
・一人称と三人称が入り混じりすぎてて、せめて統一性が欲しいなと思いました。()で心の声を出すように統一すれば良いのに、地の文でも一人称をぶっ込まれるので正直読みにくい。なぜ切り分けなかったんでしょうか。
・わざと区切りなく文字を続ける(「そうよそうなのよ分かってくれる?」みたいな感じの書き方。なんとなく分かります?)のは個人的に好きなので特に気になりませんが、量がそれなりにあるので、嫌いな人には読みにくいだろうなと思いました。
・オフィーリアに対して『美女』を強調している部分が多いのですが、16歳なら『美少女』では?
(いくら日本の成人が18歳に区切りを切り直されたとはいえ)
・だからこそ、アレクシオの『美女』嫌いは『女性』嫌いで良かったじゃんと思うのですよ。『美女』嫌いで区切ってしまったから、オフィーリアは『美女』であると強調せざるを得なかったのだなぁという蛇足感というかなんというか。
・終盤になって急に固有名詞(いわゆる物語特有の単語とか)出してくるの遅過ぎでは? 昔噺をちょくちょく間に挟んで、固有名詞が出てきても受け入れやすい体制を作るべきでは?という疑問。
・あと三人称で回すなら『オフィ』と主人公の名前を愛称で書くのではなく『オフィーリア』ときちんと名前を表記して欲しいなと思いました。
・一人称で書ききれないから三人称に無理やりして書きまとめた感。よく一人称で小説を書いている人にありがちなやつ……だというのが個人的見解。

・挿絵はちょいちょい。
・いっときよりもスクリーントーン少なめ。「31⭐︎アイドリーム」を読んでいたら分かるかもですけど、それに近いくらいトーン少なめ。まあ漫画ではなく挿絵ですしね。
・ただ個人的にはもう少し、『ジャンヌ』のまろんさんや『満月をさがして』の満月さんくらいの華やかさはあってもよかったかなと思いました。
(美少女をうたっているのもあるので)

 キャラクターや話の流れ(邁進する主人公に、徐々に感情が動かれるヒーローの図)は好きなのですが、いかんせんツッコミどころが多いなあといった感じ。
 内容が好きでも、読み進めていくうちに「読みづらいなあ」としょんぼりしてしまう感じ。
 それが残念です。
(なので星2を付けたわけです)

2025年5月8日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2025年5月8日]

 漫画版を「ピッコマ」で見かけ、気になったのでノベライズ版を読んでみることにしました。
 「Booklive!」のレビューで2件ほど、内容がよろしくない(ざまぁ感が少ない、王・王妃の対応が作品として目に余る)と書いていて、不安が生じながらも読み進め……
 いやいやこれはすっっっごいイライラするし、カタルシスがない。
 まず、主人公が婚約破棄される流れはよくある流れとして(ヒーローがヒロインを庇ってどうの、というのも流れとしてはよくあるもので)これは普通でしたが、そのあとがいただけない。
 婚約破棄騒動に懲り懲りした上、対応してくれたヒーロー「クラウス」の美麗さに惚れ惚れして(尊敬するという意味での愛情をいだき)好きだった「絵」に打ち込むようになり、自身で「クラウス」の絵を描いて毎日眺めるようになったヒロイン「レナ」。
 そして数年が経ち、亡くなった母親の代わりに弟を構うようになった「レナ」は、叔母による見合い話に嫌気がさし、話をしていくうちに自立しなければならないということを理解し、「絵」を生業としていきたいと考えるようになります。
 その中で、美術館でコンクールが開催され、最優秀賞には絵の展示と懸賞金といった諸々がもらえるということを知り、応募した「レナ」。
 常であればそこで最優秀賞を……といった展開なのでしょうが、そこはそううまくいくわけではなく下の賞、展示のみされ、後日撤去という流れ。
 「クラウス」の弟「リシャール」は絵が好きで好きで、そういった限定の展示も好きなもので、諸々の事情で引きこもりがちとなってしまった「リシャール」を引き連れ美術館に訪れた「クラウス」、そこで「リシャール」が、「レナ」の描いた絵が素敵で作者にあってみたい……というひとりごとを漏らしたため、良かれと思って「クラウス」は「レナ」宅へと訪れることに。
 それはいい。それは。
 使者である「ギルバート」に対して、そして実の娘に対しての雑な対応。イライラする。娘が真摯に取り組んでいることに対して「遊び」といったり、クラウスの名を聞いて「娘は平々凡々だから(肉欲の相手としては)不釣り合い」と言ったりと、あまりにも娘を馬鹿にしすぎている。いくらのほほんとした父親、だとしてもあまりにも酷い。しかも勝手に娘の絵をどうぞどうぞと差し上げようとする。なんだ、こいつ。
 ここの場面ですでに読む気が失せていましたが、我慢して読み進めることに。
「お前はそそっかしいから」と言えるような人間なのか、こいつは?と、ずっとイライラ。
 城に連れてこられた「レナ」は、「クラウス」が6年前の出来事(婚約破棄されたレナを庇ったこと)を覚えていないことをちょっぴり残念に思いつつも、彼の弟である「リシャール」との顔合わせを果たします。
 「クラウス」は会議のために席を外し、再び戻ってきた時……あの「リシャール」が満面の笑みを浮かべている現場を目撃してしまい、いつも彼の笑顔を引き出そうと四苦八苦している「クラウス」は衝撃を受けます。
 人柄など色々あるのかもしれないけれど、笑うフリくらいしてのけるほどのまばゆい感受性を持つ「リシャール」が、晴々とした笑顔を浮かべている……「レナ」が、「リシャール」のために必要な存在だと、「クラウス」はしみじみ思わされるのです。
 雇用契約書を結ぼう、と「クラウス」から提案され、家庭教師ができるほどの才もないがと辞退を申し出るも「君しかいないんだ」と懇願され、「レナ」は雇用契約書にサインをすることに。
 よかったねレナ、仕事は見つかったし、あの「クラウス」と近くにいられるよ!
 「リシャール」と絵を描くようになって幾日。
 「クラウス」が思うほどに怖くなく紳士であることなどをしみじみと実感し、分不相応なのでおつきあいしたいなどはない...

続きを読む

2025年3月19日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2025年3月19日]

 ミッキーやらその他諸々と同じで、著作権が切れたということでホラー映画に駆り出された「アルプスの少女ハイジ」。1時間半ほどで観終わるのでサラッと観るのにちょうど良い。(最近のホラー映画は2時間近いものが多くてねえ)
 ホラー。ええ、ホラー。しかし初手がコメディでこそわらった。
 ペーターもおじいさんも死ぬの早すぎだよ???
 ペーターのキャラが良すぎて(特にハイジにウインクするところ)もうちょっと見ていたかった。
 おじいさんも敵を撃つのはいいがそれで爆撃されちゃあねえ。
 R18なのでお胸ぶりんぶりん頭バッカーンです。
 ホラー(血みどろ)は好きだけど裸(おせっせ関係)は苦手な人にはちょっときついかも。「ホステル」とか序盤はそういう(セクシャルな)場面が出てきたりするし。

2025年3月13日

ネタバレ
読書状況 観終わった [2025年3月13日]

 「小説家になろう」で現状書き出されてる部分は全て読んだ。だから、こちらがいつか、書籍として世に出されるのだろうことは、なんとなく理解していた。アニメ化もしたし。満を辞して、はっきりと、世に出たのだ。
 こちらは、「正史」と銘打たれた、ジルが「やり直す」前の話。
 つまり、愛を求めてやまないままどうにもならなくなったハディスが傷ついて傷ついて仕方ない、報われないはなし。
 初めての恋を踏み締めてそれが蹴散らされてもがきにもがいて槍に貫かれたジルの、傷ついて傷ついて仕方ない、報われないはなし。
 そう、誰もが報われない、苦しい苦しい、はなし。
 だから、正直、読みたくはなかった。
 原作だって、しんどくてしんどくて、つらくて、だれも報われなくて、血と涙しか流れなくて、でもそれはジルが「戻る」前の現実だから、目を背けるわけにはいかなくて。

 これは、愛のはなしである。
 ジェラルドの、ロレンスの、ジークの、カミラの、ジルの、ハディスの、フェイリスの、……竜と女神の。
 フェイリスは、時間を巻き戻し、そして、これから起きることを知っている。
 なぜジルは、これからのことを覚えたまま、戻れたのだろうか。
 フェイリスは、自分が「被害者」でなく「加害者」であると理解して、飲み込んで、そして、過去を巻き戻すことを決めた。
 これからどうなるのか、願わくは、みなの愛が叶いますように。

・電子書籍版は書き下ろし特典あり。幼いハディスが畑作りに勤しむ姿が記される。
・歴史の流れ(年表)があるので、おおよその流れがわかるようになっている。うれしい。

2024年11月30日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2024年11月30日]

 「切り裂きジャック」というだけで購入した作品。
 もしかしたらセールにでもなっていたかもしれない。
 マラソンランナーが早朝、駆けていると、なにやら頽れている誰かがいる、なんだろうかと近付けば腹が凹み臓器がかけらも見つからない奇妙な遺体……。
 話が進むに連れ、殺されていったひとびとは、どうやら移植手術を受けたことのあるひとらしい、といったところから、脳死の判定やそういった諸々が取り沙汰され問題提起として挙げられていく。
 解体の現場などは書き連ねられていないので、そういう描写が苦手なひとでも安心して読める。
(例えば、「されど罪人は竜と踊る」ガガガ文庫8巻のアナピヤ関係の章と比較すれば、だいたいおおよその作品は「解体」という諸々がなければある程度読めるのでは、と思ったりもする)
 心臓が止まっているわけではない。自発的な呼吸ができず、特定の反応が起きないから、脳死という判定がなされる。難しい……本当に。

2024年11月12日

読書状況 読み終わった [2024年11月12日]
ツイートする