これでいいのだ。―赤塚不二夫対談集

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レビュー : 8
著者 :
kta0atkさん 対談   読み終わった 

赤塚不二夫自身が、
「タイトルだけで驚かせて本を売ろうとしてんだよ。(笑)」
という通り、豪華な顔ぶれです。
タモリ、たけし、談志、松本人志、ダニエル・カール、柳美里(綺麗な人だな)、アラーキーと、呑んだくれた赤塚不二夫先生との対談。
談志が同世代、アラーキーが五つ下、タモリ、たけしは10コ下。
中身は…笑えて面白くて、マジで深いです。
哲学書…かも知れません。

雪の朝、運転席のタモリが助手席の先生に
「死んでもイイ?」って聞いたら「イイよ」って答えて、本当に雪の中メチャクチャ走ったんだって。
腹の括り方が凄いね、先生。

「かわいい」って言われたいという柳美里に、
「オマンコをね、広げればいい。「いつでもどうぞ」っていう気持ち。そうすると、「この子はいい子だな」ってみんな見てくれるよ。」
「意味なんでどうでもいいよ」「理屈は何でもいいんだよ」

”日本のお笑い”について談志が熱く語ってる最中、酔ってうたた寝しちゃった先生。実は聞いてないようで考えてる。で、たまにぼそっと返す。
「苦労して笑いたくないってのがあるじゃないですか。
 「おう貧乏人、景気はどうだい」
 「ダメだい、女の褌だ」
 「くい込む一方か」
 昔の人間ってそういう余計な会話が日常で交わされてたじゃないですか。今はどうなってるんですかね。」
「落語でね、目がもったいないんで、左目を十年間つむって暮らしていた男が、今度は右目をつむって左目で見たら、誰も知ってる人がいなかった。この噺、聴いたときは面白かったねぇ。(吝いや)」

赤塚「僕らも、みんなで映画作ったんだよ。」
北野「それ『下落合焼き鳥ムービー』ですか!」
赤塚「あれ観た?」
北野「あの下らねぇ映画、観た観た(笑)」

赤塚「あと『タイタニック』。観たら全然面白くない」
北野「『第五福竜丸』っての作ろうかな(笑)。船沈めりゃいいんだろ!って」

赤塚「俺、好きだもんたけしの映画。人をひっぱたくのがいい。(笑)」

赤塚「アメチャンって言っちゃいけないかな。」
ダニエル「アメチャンでも何でもイイですよ。」
赤塚「じゃあ、アメ公。…」

松本「ガッツさんは面白いですね。笑われようとしていないから面白いんでしょうね。」
赤塚「あれ、バカだ。奴はバカ過ぎる(笑)。」

松本「ふざけてますよね僕らの仕事って。ぎょーさんお金もーてねぇ。毎日なんて働いてませんもんねぇ。もっともっと一生懸命やらんと罰あたりますよね。」
赤塚「タモリに言っとこ(笑)。」
松本「ハハハハハハハッ。」

シャイで口下手だけど、鋭敏な感受性が蓄積した感情、センス、知識は計り知れない赤塚不二夫先生。
巻末の赤塚不二夫先生の写真はなんとも愛嬌があってとても魅力的です。

「評判良かったら、俺、また対談するからな。
 なあ版元……これでいいのだ。
 酔いから覚めりゃあ二〇〇〇年」
とあとがきし、2002年までに画期的2冊の点字マンガを発表、その後闘病生活に入り永眠。大変残念でした。

レビュー投稿日
2013年11月16日
読了日
2013年11月16日
本棚登録日
2013年11月16日
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