甘粕正彦 乱心の曠野 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2010年10月28日発売)
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本棚登録 : 282
感想 : 27
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何回かに分けて読んだのは失敗だった。この本は一気読みするべき本だった。
正直なところを言うと、甘粕正彦だけでなくその周囲も大杉栄一家を殺したことをいつまでもくよくよと悩み続けていることが意外だった。でもそれは、第二次世界大戦やスターリンや毛沢東を知っているからそう思うことであって、大正時代の感覚ではやはりえらいことだったのだろう。そしてその感覚の人がその後の大殺戮の時代を牽引したのかと思うと、そこに、著者の好きな精神の「底光り」を感じる。

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感想投稿日 : 2018年4月24日
本棚登録日 : 2018年4月24日

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