竜が最後に帰る場所

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本棚登録 : 923
レビュー : 177
著者 :
制作 : くまおり 純 
九月猫さん た行の作家(国内)   読み終わった 

5話収録の短編集。

「風を放つ」
短めの一話目。
ちょっとした悪戯心からしたことに、手痛いしっぺ返しを食らうんじゃないかとドキドキひやひやしたけれど、さらりと終了。ほっとするやら気が抜けるやら。

「迷走のオルネラ」
現実の狂気に満ちた事件から、虚実入り混じった物語へ。
救いを与えるふりをした救いのないお話。

お話自体に関係ないけれど、
並行読みしていた「経眼窩式」とかぶる設定があって混乱。
オルネラという文字になんとなく「ねこひきのオルオラネ」を思い出した。あちらはお爺さんだけど。

「夜行の冬」
怖くて幻想的な夜行の光景に、一行に加わりたいと誘惑される。
結末は好きではないけれど。
飲み込む闇より、闇に飲み込まれた心が怖い。
自分が同じ立場でも、同じことをするだろうなと思うのも怖い。

「鸚鵡幻想曲」
一番好きなお話。展開に驚いた。
意外な「偽装集合体」を「解放」したところで終わらず、さらに鸚鵡目線でお話が続く。
解放者への復讐と、おとぎ話で王子様が呪いを解かれるような結末。
50ページ強でこれだけ練りこんで、散漫にもならず過不足もない。すごい。

「ゴロンド」
竜の半生記ともいえるファンタジー色の濃い一篇。
彼らが最後に帰った場所はどこだろう。
広げた想像の翼が起こす風が彼らのもとにも届いたら、
いつかまた毛無し猿の末裔に会いに来てほしい。

レビュー投稿日
2014年7月1日
読了日
2014年6月30日
本棚登録日
2014年7月1日
12
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『竜が最後に帰る場所』のレビューへのコメント

まっきーさん (2014年7月1日)

九月猫ちゃんへ

私もね…
「夜行の冬」の一行に加わりたいと思ったんです。
でもラストがおぼろげにしか覚えていないので、いつか再読してみようかな♪と思ってます。

恒川推しで布教していたので、ファンが増えて、とってもうれしいです(o^∀^)
では、またね~☆

九月猫さん (2014年7月2日)

まっき~♪ちゃん、こちらにもコメントありがとー!
お返事はそちらの本棚にφ(・ェ・o)~行くね☆

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