まほろばの王たち

著者 :
  • 講談社 (2014年3月5日発売)
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本棚登録 : 156
感想 : 34
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大化の改新から、大化5年頃の、神や鬼が当たり前にいた時代の物語。
蘇我に滅ぼされた物部の姫・広足は、験者である賀茂の長・大蔵に弟子入りするが、いつまでも飯炊きしかさせてもらえない。あるきっかけから、賀茂の一族でありながら独立した立場の役小角に仕えることになるのだが、そこでもまた飯炊きの日々。
一方、朝廷では中大兄皇子と中臣鎌足が新しい日本を作るために奔走する。律令を制定し大道を整備し、山を切り開く。
山では「神喰い」と呼ばれる現象で神が消え、里では鬼が「人喰い」となり出没しはじめる。
同じ頃、大海人皇子と中大兄の娘・讃良姫は小角に招かれ、山へ入る。

どの視点のパートでも、中心になる人物の心情などがあまり書き込まれていないせいか、文体が読みにくかったわけではないのに、読了に時間がかかった。
視点をもっと広足・小角に絞ってもよかったのではないかなと思う。

役小角といえば山田ミネコさんの漫画を思い出す程度の知識しかないので、もうちょっと小角が凄い人エピソードが知りたかった。
中大兄・鎌足は元々好きなのだけど、鎌足はイメージ通りで満足(笑)。

大海人の従者の蹴早が狼人であったり、小角の眷属の童子の姿をしたコンガラとセイタカの可愛らしいしゃべり方や広足の作るご飯が実はなにかの力を秘めたものであること、山の民や山の神たち・鬼など、人物や設定は魅力的。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: な行の作家(国内)
感想投稿日 : 2014年6月2日
読了日 : 2014年5月30日
本棚登録日 : 2014年6月2日

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