夜のピクニック (新潮文庫)

3.84
  • (3172)
  • (3575)
  • (3837)
  • (423)
  • (97)
本棚登録 : 27679
レビュー : 3005
著者 :
九月猫さん 恩田陸   読み終わった 

全校生徒が24時間かけて80キロを歩きとおす歩行祭。
その24時間が、貴子と融それぞれの視点から描かれる。

長くただただ歩いていると、もちろん体は疲れてくる。
とりとめなくいろんなことを考えたり、考えているつもりで気付くと何も考えていなかったり、と思考に波が出てくる。
心身ともに疲労すると普段自分を飾っている余分なモノがすとーんと落ちてしまうのかもしれない。
そんな状態だからこそ、ワケありの二人も自然な乾杯ができ、お互い近づきたがっている心を素直に表せたのかもしれない。

あっさりさっぱりした会話、達観した感のある考え方など、高校生と思うとリアリティがないかもしれない。少なくとも自分の同時代に照らし合わせると、自分含め周りにもここまで気持ちよい人間関係はなかったなーと思う。
でもリアリティがなさすぎて(←わたしには)、一回りしてリアルに思えてくるから不思議だ。
そしてリアルに思えた瞬間、登場人物たちの高校生活、なかでもやはりこの24時間がとてもうらやましくなる。

二人の周りの友人が良い子たちばかりでできすぎな気もするけれど、悪い人が出てこないお話、というものがキライではない(むしろ好き)ので良しとしたい。

レビュー投稿日
2013年1月16日
読了日
2013年1月15日
本棚登録日
2012年12月29日
9
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『夜のピクニック (新潮文庫)』のレビューをもっとみる

『夜のピクニック (新潮文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

『夜のピクニック (新潮文庫)』に九月猫さんがつけたタグ

いいね!してくれた人

ツイートする