トゥイッグの三部作が完結して、この四巻はトゥイッグの父、雲のオオカミことクウィントの物語。舞台は深森でもなく空停船でもなく、陰謀渦巻くサンタフラスク。これまでの物語とは、一見何もかもが違うような気がしますが…。
この物語はトゥイッグ三部作の謎解き編ともいうべきか、こんなところで繋がるのか!という真実がこれでもかというほど書きこまれています。
のちの雲のオオカミ・クウィントと、妻となるマリスの出会い。
最高位学者の金印の秘密。太古の研究は何を意味していたのか。
のちの最高位学者となる光の博士と闇の博士の歴史。
アシナガバッタのトウィーゼルの人生。
サンタフラクスの成り立ちと、学者たちの力関係。
クウィントが、飛空騎士を目指す経緯。
前代の飛空騎士であるカーリニクス・ゲルニクスの輝かしい時代。
本当に盛りだくさんの読者サービスのような一冊です。
そして、なんと第一巻で出て来た伝説の生き物ゴウママネキの正体までもが…。
ファンタジーの世界が、無限に、しかし全て矛盾なく広がっている物語。どの巻も分厚いですが、挿絵も合わせて一読の価値はあります。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
海外ファンタジー
- 感想投稿日 : 2013年1月7日
- 読了日 : 2012年12月22日
- 本棚登録日 : 2013年1月7日
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