2018年に単行本になったときに速攻で読んだのだけど、いつのまにか(2020年)文庫本になっていて、古本市場で最安値で出ていたので迷いなく手に取った。お買い得です(←イマイチ説得力が‥‥)。
日々複雑になる現代人の悩みに、12,000年の歴史がある縄文人(のふりをした望月昭秀)が縄文的に答える本です。なので、直接的な悩みの解決にはならないけど、時々ハッとすることがあるので、お勧めです。
望月昭秀さんは「縄文ZINE編集長」という肩書です。とは言っても社員はいなくて、年3回3万部以上も発行するフリーペーパーの発行人であり、もうほとんどボランティア。でも文庫本見返しでは「現在の縄文ブームの立役者」などとおだてられています。
私の関心は皆さんご承知の通り、弥生時代。望月さんは弥生・古墳を目の敵にして、やれ「一過性と思ってた稲作ブームが終わらない」とか、やれ「土器の装飾性には意味があるんだよ!弥生の脱穀野郎」などと悪口言いますが、ホントは良い人だと知ってます♪
もうね、土偶や土器の写真が、望月さん推薦の一癖も二癖もある写真が満載です。岩手県蒔前遺跡・鼻曲り土面とか、北海道キウス周堤墓群・男性土偶とか、岩手県萪内遺跡・しなだいさんとか、不倫しても良いですか?(←ダメよby弥生さん)
かなりゆるゆるの回答が多いです「彼氏の前でオナラができません」「オナラって、1番面白くないですか?」とか、「彼氏が忘れられない」「送り儀式が足りてないのよ」とか。映画「スイス・アーミー・マン」ではオナラで海を渡るシーンがある!
かなり真面目な回答もあります。ゲイで悩む13歳中学生では、新宿2丁目の先輩から親切なアドバイスが来るし、「妻の心療内科通いを心配する」28歳男にはピシリと「その原因はアナタです」というし。でも本書は悩み相談の本ではないのだけれど‥‥。
基本的には、縄文時代を宣伝するための企画本です。本職は雑誌や本のデザイナーなので、本文よりか、写真、イラスト、欄外注がかなり面白かったりする。注に細かい文字で記された豆知識は、マニアックかつ的を得た縄文知識が満載。冗長になるので単行本マイレビューを参照をしてね(←宣伝)。
- 感想投稿日 : 2023年4月4日
- 読了日 : 2023年4月4日
- 本棚登録日 : 2023年4月4日
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