天の血脈(5) (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社 (2015年2月23日発売)
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本棚登録 : 59
感想 : 1
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5巻目までネットカフェで読み終えました。

かつて安彦良和が古事記をテーマにマンガを書き出したのを読んだ時はビックリした。古事記のプロットをなぞりながらも、考古学な成果を取り入れた服装と社会描写、そして神話的ではない「国造り」。

ガンダム等のアニメーターから出発して、マンガの世界ではギリシャ神話、近代日本など一貫して「歴史」ものを手掛けて来た。その思いは、このシリーズの何処かにあとがきで書いていたが、「現代につながる歴史」を描いておきたいということであった。だから、古代国家成立と近代国家の没落の始まりを描く本作は、著者の集大成なのかもしれない。

彼の絵はアニメーターとして鍛えられた動きのある絵である。それに、絵巻物かのように筆書きの台詞を入れる。思うに、このスタイルだけで、彼のマンガは一目みてオリジナリティにあふれることになった。

あくまでも、自分の現代史観を表現するための「歴史」なので、針小棒大はある。特に、権力闘争に筆を割きすぎているとは思う。しかし、こういう描き方もあるのだ、と私は納得している。もちろん、私が描いたら古代はこうはならないだろう。世界は戦いだけで出来ているのではない。でも大いに学び楽しんだ。あと数年は著者の新作を読めそうだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: た行 フィクション
感想投稿日 : 2015年5月3日
読了日 : 2015年5月3日
本棚登録日 : 2015年5月3日

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