沢村貞子の献立 料理・飯島奈美

著者 :
制作 : 沢村貞子 
  • リトル・モア (2020年3月10日発売)
3.81
  • (4)
  • (9)
  • (8)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 200
感想 : 6
4

30年ほど前、女優沢村貞子のエッセイをほぼ読み通した。沢村貞子は、文章を夫の大橋泰彦に最初に読んでもらうことで鍛えた。沢村貞子は、生涯大橋泰彦を愛し、彼のために3品目以上の季節感ある和料理を毎日毎食作ることを厭わなかった。そのためには泊まりがけのロケ旅行も断り続けた。夫の死後、彼女は料理を作らなかった。

沢村貞子の献立ノートが残されている。それを読んで、私は理想の夫婦生活だと思った覚えがある。食べてみたいけど、作ってみたいと到底思えなかった。丁寧な丁寧な、誠実で細やかで美しい献立が想像できた。それを料理研究家の飯島奈美さんがテレビ番組で再現したらしい(ノートにはレシピは一切無い)。これは紐解かなければならない。

春の献立の最初に「牛肉バタ焼き、そら豆白ソース和、小松菜蒲鉾煮浸し、若芽の味噌汁」が選ばれている。全部手間がかかっているけど、「そら豆の白ソース和」って‥‥
ちょっと作り方を写します。ちょっと長くなります。

そら豆12さや(豆の重さで180g)
ナツメグ 適量
パルメザンチーズ 適量
白ソース(作りやすい分量)
牛乳 350-400ml
薄力粉 大さじ3
バター 大さじ3
塩 小さじ2/3

 白ソースは時間がたつと固まってしまいます。そら豆が茹だったたらすぐにからめられるように同時進行しましょう。
 まず白ソースを作ります。薄力粉はふるっておきます。鍋にバターを入れて弱火で溶かし、薄力粉を加え、木ベラで絶えず混ぜます。大きかった泡が小さくなったら火を止め、牛乳を半分加えて、ホイッパーでよく混ぜます。混ざったら、残りの牛乳も加えて混ぜ、中火にかけ、木ベラで混ぜながら加熱します。沸騰してとろみがついてきたら、弱火で4〜5分煮て、塩を加えて火を止めます。ふたをして保温しておくと固まりにくいです。煮ている間にそら豆を塩茹でしてください(塩は分量外)。
 うす皮をむいたそら豆と白ソース、ナツメグをボウルで和えて、器に盛り、最後にパルメザンチーズをかけます(レシピはソースが多めなので加減してください)。
 ナツメグ、パルメザンチーズの代わりに山椒粉でもおいしいです。白ソースが余ったらのばしてスープにしたり、じゃがいもとコロッケにしたり、グラタンにしても◎。
 冷めると固くなるソースを、沢村さんはどんなタイミングで仕上げていたのでしょうか?この日の献立だと、肉も食事の直前に焼きたいですし‥‥。(18p)

もう、沢村貞子さんのエッセイが、そのまま再現されたかのように感じた。必要なことを簡潔に書く。その中に、想いと人柄が映り込む。ひとつひとつ、毎日毎日の献立が、沢村貞子さんの愛情そのものであり、思想であり、人生なのだと、自然に感じ入る料理本になっている。

猫丸さんの本棚で見つけました。ありがとうございます♪

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: さ行 ノンフィクション
感想投稿日 : 2022年11月16日
読了日 : 2022年11月16日
本棚登録日 : 2022年11月16日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする