質屋の女房 (新潮文庫)

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レビュー : 26
著者 :
kuritanuさん  未設定  読み終わった 

学生時代(出征前)を描いた作品が一番多く、終戦直後がひとつ、戦後10年以上経った時代を舞台にしたものが2つ。芥川賞受賞作を含む。
発表された時期はバラバラ。安岡章太郎の代表作を集めたと言っていいだろう。
「ガラスの靴」は恋愛(それも未熟な恋愛)小説の傑作。若さと才能だけではなく、あの時代に生きていたからこそ書けた。今の上手い作家が同じ時代を舞台にしたところで、これは絶対に書けない。「待つことが、僕の仕事だった。」忘れられない。
代表作だけあって、どれも良かったし、戦争中に浪人していた、母に愛された取り柄のない一人っ子の気分というのは、彼だからこそ書けたと思うが、自分が中年となり、かつては不在ながらも存在感と威圧感のあった父が老いた姿を描いた最後の2作も素晴らしい。
もっと読みたい、安岡章太郎。

レビュー投稿日
2016年2月29日
読了日
2016年2月29日
本棚登録日
2016年2月29日
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