Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2014年 08月号[雑誌]

  • ダイヤモンド社 (2014年7月10日発売)
3.82
  • (5)
  • (9)
  • (7)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 87
感想 : 7
4

行動観察×ビッグデータ。
「真の顧客主義とは何か」が特集されていて、面白い内容。
ステップ1どの顧客層に重点を置くのが最適かを見極める。世界観、得意領域、収益性の3つに着目して顧客セグメントを評価すると良い。過去の重要な出来事や人物を巡るストーリーに現れている。
ステップ2重点顧客の顧客価値が何かを探りだす。製品やサービスの特性のうち、どれが重宝されるのかを見極める。低価格なのか、献身的なサービスなのか、テクノロジーやブランドなのか。
ステップ3重点顧客の顧客価値に応じた資源配分を行う。低価格、地域にあった価値創造(カスタマイズ)正解水準の卓越性、手厚いサービス、専門知識を組みあわせる。
ステップ4双方向の管理プロセスを設ける。

デジタルデータと現象として問題を捉えることが大事だ。ビジネス上の問題は、「顧客が我々から他行に乗り換えるのを防ぐ往訪は何か」というものだが、現象では「顧客が当行と利用する際にどんな体験をするのか、そしてなぜ他行に乗り換えるのか」となる。理由の分からない減少要因に直面したら、フィールドワークを通じてこの現象を探りに行く必要がある。ビッグデータから傾向値は分かるが、その体験まではわからないのである。
 オンラインレビューの研究も面白い。エイスースの戦略は、ブランドのロイヤルティに守られていないのでオンラインレビューの評価を重視した結果、デル等の大企業に対して成功を収めた。これは、他人の意見を聞くかどうかがポイントである。習慣的な買物、高級品、チェーンレストランは他人のレビューへの依存度が低く、独立系レストラン、車、エレクトロニクスであまり知られてないブランドを試すとき、独立系のホテルや旅館を使うときには高くなる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2014年7月26日
読了日 : 2014年7月26日
本棚登録日 : 2014年7月26日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする