表題の「パーク・ライフ」と「flowers」の二作とも、テーマや作風は似た印象を感じた。
中身や展開はかなり違うのだけれど、主人公がどうしたところで結果は変わらないことや、例え変化があってもそれは誰かの影響であったに過ぎないとか。
ストーリーに関しては薄味だとか、そう評す人もいそうなのだけれど、これはこれでまた魅力的だと思う。個人的にはあまりそう思わなかったのは、喩えや情景が独特で、それがとても魅力的に見えたからだと思う。雑多な都会にこそよく溶け込む表現だと思った。
「パーク・ライフ」は最初から最後まで面白い表現で穏やかな安らぎを彩っていったが、「flowers」は不穏で不思議で人の中身が覗けない理解出来ない困惑がドロドロと圧迫してくるような、対比した空気があって面白かった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2016年5月10日
- 読了日 : 2016年2月29日
- 本棚登録日 : 2016年2月29日
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