
女子高生をテーマに、6人の女性作家がそれぞれ描いた短編集。
一度何故か積ん読にしており、整理していた際に出てきたため、再読。以前読んだのが発売して間もない頃だったため既に5年も経っており、気が付けば売れっ子になってる人も……。
再読して恐らく積んだ理由として思ったのは、全体的に高校が私立のお嬢様学校という舞台が数多く、そもそも女性作家があまり当時は得意で無かったからでしょう。
さて、今回読んでの感想ですが、青春にも色々形はあれど、それらを彩るのは友人であったり恋人であったり家族であったりして、学年を重ねる事によって進路を明確に、将来をどうするのか考えなければならず、仲の良い人とも理由も無く目的の違いやそうさせてしまう空気に取り込まれてしまう。なるほどなぁと思い、10代の大人ではないけれど子供でも無い複雑で脆い心境を結構大切に描いてるなといった印象でした。
個人的な評価としては、結構好みがバラバラでした。
テーマにも焦点を重ねて、良かったと感じたものは、
吉野万理子「約束は今も届かなくて」
加藤千恵「耳の中の水」
でした。
他の作品も何かを感じたり、面白かったり、この表現凄いなぁと思うのもあり、全体的に良い一冊でした。
- レビュー投稿日
- 2017年8月6日
- 読了日
- 2017年8月3日
- 本棚登録日
- 2017年7月31日
『あのころの、 (実業之日本社文庫)』のレビューへのコメント
まだコメントはありません。
コメントをする場合は、ログインしてください。