18日の日曜日 (KCDX)

  • 講談社 (2013年8月1日発売)
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本棚登録 : 118
感想 : 6
5

以前、ここで感想を書かせて貰った『カンガエロ』と同じ作者とは思えぬ内容(ただ、じっくり読むと、「あ、同じだな」と思う節は結構、あった)
下な一発ネタで勝負する漫画家と思っていたのだが、ストーリーテラーとしての高い才能も持ち合わせていた
リンクっぷりに痺れた表題作『18日の日曜日』は家族間の情を、ドッシリと腰を据えて描かれている
長女・長兄・そんで、二女の葛藤に塗れつつも、自分の問題を真正面から受け止めようと踏ん張っている姿が、独特の空気を醸しつつ、緻密に綴られていた
個人的には、初々しい恋が彩る、京が主役の話がツボだった
『ナナイロ眼鏡』は、正に、“恋愛”を全力で前面に押し出しているストーリーでしたね
「好き」って気持ちは、その人に「相手が世界一、カッコよく見える魔法をかける」なんて、似合わないロマンチックな乙女思考をやらかしてしまった
けど、実際問題、周りがどんなに嘲って、良くない言い方をしたとしても、本当に「好き」なら、世界一に決まっているんですよね。多分、逆に、そう思えないなら、本気の「好き」じゃないのかも・・・・・・
「好き」だからこそ、つい、自分の心がブサイクになっちゃうような事を言って、相手よりも自分を傷つけちゃう、それもまた、恋愛?
何はともあれ、真樹ちゃんの可愛い所も、ブサイクな所もしっかりと受け止めた榎木は結構、イイ男だ
『ともにまします』は何っつーのか、インパクトがあった
ラヴはラヴなんだが、オカルトが絡んでいるからか、そこはかとなくコメディになっている
しかも、172pで衝撃の事実が明るみになったもんだから、感動の涙も一気に蒸発した、笑いで
逆に、この二人のドタバタ解決劇を、連載で読みたいな、と思ってしまったほど
全体的に、ストーリー構成のレベルが高く、次回作が大いに楽しみ
でも、やっぱり、『カンガエロ』みたいな作品を期待しちゃうなぁ、どうしても

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック(講談社)
感想投稿日 : 2013年11月13日
読了日 : 2013年9月26日
本棚登録日 : 2013年9月26日

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