アメリカの大統領の持つ憲法的権限の意外な弱さ、議会とのパワーバランスを描いており非常に面白い。議員が特定の選出基盤の代表者として振る舞う伝統、政党の執行部の拘束力の低さにより、超党派の支持を集めなければ大統領は立法成果を得られないという定量的分析が分かりやすい。オバマ以降、イデオロギーによる凝集化の進む二大政党の分極化が進む中、大統領の統治アジェンダの細部を議会が埋めるという役割分担は破綻したと考えるべきか。ティーパーティ運動で共和党の議員層が入れ替わり、トランプが台頭した今後の下院動静は気になるところ。
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- 感想投稿日 : 2020年6月12日
- 読了日 : 2020年6月12日
- 本棚登録日 : 2020年6月12日
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