モンテ・クリスト伯 1 (岩波文庫 赤 533-1)

  • 岩波書店 (1956年2月5日発売)
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長そうなのでなかなか手を付けられなかったけど、昨年読んだ三銃士が非常に痛快で面白かったのと、「モンテ・クリスト伯は面白い」と聞いていたのとで、ようやく読む機会が回ってきた。ストーリーが大変わかりやすい。こんなにすいすい読めるならもっと早くに読んでいればよかった。
主人公のダンテス君は幸も不幸も転がり込んでくるまま、運命に振り回されるしごく平凡な青年。こういう人物が主人公の小説って、脇役が魅力的なことが多いんだよね~と思っていたら、やはり出てきた。囚人仲間のファリア司祭。自分の道は自分で切り開く、そのことの大切さをダンテス君に教えてくれる、大事な役割を果たす人物。独房の中で様々な道具を作り出す発想力に脱帽。「人智のなかにかくれているふしぎな鉱脈を掘るためには、不幸というものが必要なのだ」、なるほど、不謹慎だけどワクワクする。
ダングラール、カドルッス、フェルナンは典型的なやられ役の三人組だし、検事代理のヴィルフォールはライバル役?なんとなく先の展開は読めるけど、それでもやっぱり面白い。フランス版時代劇みたいなものかなぁ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 海外文学
感想投稿日 : 2017年7月7日
読了日 : 2017年7月6日
本棚登録日 : 2017年6月28日

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