卍(まんじ) (新潮文庫)

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本棚登録 : 2196
レビュー : 239
著者 :
マヤさん 日本文学   読み終わった 

私がこれまでに読んできた本に登場した女性の中で、もしかすると一番こわい女かもしれない、光子。
恋に純粋で悪気がないところが、余計に狂気を感じてこわい。
そして綿貫が気持ち悪い。
途中で綿貫が園子に接近してくるところで、もしや綿貫と園子もくっつくのか?と思ったが、違った。
まさかの園子の旦那までが光子に落ちた。
三人で死ぬつもりが園子だけが生き残り、疎外感と恋しさは消えずに苦しむ。
それぞれの立場でだまし合い、探り合い、何が嘘で何が本当なのか、途中読んでいてこんがらかった。
当事者である園子が語っているという形式で書かれているので、園子の主観が入っていることを念頭に置くと、そのまま直球で受け取っていいものか、と余計に考えてしまう。
題材といい、書き方といい、ツボにはまった。
同性への憧れは大なり小なり誰でも持っていると思うけど、谷崎がそれを題材に書くとこうなるのか。突き抜けてるな~。

レビュー投稿日
2016年4月9日
読了日
2016年4月6日
本棚登録日
2016年4月3日
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