都会に住んでいるので否応なく夜中でも明かりが目に入る。
こういう生活をしていると明るさに慣れっこになって、真の暗闇とか陰翳の深みというものを知らずに生活してしまいがち。
ただ「陰翳礼讃」を読んでみると、なるほどと思うものがいくつもあった。
日本家屋の障子や床の間の役割とか、絵巻物は薄暗がりの中で眺めるものだとか。
きっと現代の生活(=明るさ)に慣れている人間の中にも、陰翳を好む心がどこかに生きているのだろうな。
いちばんおもしろかったのは、「客ぎらい」。
猫のしっぽが欲しいだなんて、谷崎さんかわいすぎる。
こんな一面もあったのね。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
エッセイ
- 感想投稿日 : 2015年6月15日
- 読了日 : 2015年6月15日
- 本棚登録日 : 2015年6月12日
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