SIRENみたあとだからどうしても頭脳屍人を思い出しちゃうんだけど…。トリーブス先生ジョンの部屋に食事はこぶメイドに心の準備くらいさせてやれよ……。
醜いものを怖く思っちゃうのは仕方ない。そればっかりはしかたないわ。ジョンの顔はブ男とかいうレベルじゃないもの。しかしジョンが醜いのもジョンのせいではないという…。
中身がまともだからこそ、先生も婦長さんも先生の奥さんもケンドール夫人も彼を人間として扱うんだろうね。
ジョン・ハートさんの演技で印象的なのが、魂抜ける演技がすごくうまい。興行師に折檻されてるときの、全部あきらめたようにうつむくしぐさと、最後に模型を作り終えて、「これで全部終わった」のところ。顔面守る枕をはずして、丁寧に積み重ねていって、優しい手つきでベッドを整えて眠るシーンね。何も言わなくても伝わってくるものがある。音楽も素敵だった。
しかし難しい映画だな。何を描きたかったのか。芥川龍之介の「鼻」ってレベルじゃないし、美女と野獣とも違うし。
作中で「僕はゾウじゃない!動物でもない!僕は人間なんだ!」というシーンがあるし、けっして悲しい終わり方ではないから、悲劇的な一生という書き方は嫌だな。少なくとも神様の愛を感じてなくなったのだと思いたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
映画
- 感想投稿日 : 2015年1月27日
- 読了日 : 2012年8月18日
- 本棚登録日 : 2015年1月27日
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