ヤンキー君と白杖ガール 5 (MFC)

著者 :
  • KADOKAWA (2020年12月23日発売)
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本棚登録 : 80
感想 : 8
5

こ、心に刺さってきますなぁ、この(5)
改めて、この『ヤンキー君と白杖ガール』が良い作品だな、と自覚できたのは、今、私の精神状態が大分、刺々しい感じになっているからだと思います。
正直な話、私、今の職場と言うか、人間関係に嫌気が差してきていて、いよいよ辞めようか、と思い始めているんですよね。仕事の内容それ自体は苦痛に感じないんですけど、自分の仕事の質に対して、嫌味を上司に言われるのが、ホント、精神的にキツくなってきているんですよ。
なので、弱視のユキコや、コミュ症なクリスが、職場を自分がいていい場所、と考えられるように、改善の努力をしてくれている茶尾店長が、もの凄く、良い人だ、と感じてしまいました。
今さら、こういう上司が欲しかった、や、もっと楽しめる仕事に就くべきだったか、と嘆いたって遅すぎる、仕事が出来ない自分が全面的に悪い、と理解もしちゃいるんですが、体と心がキツくなってきているのは事実。
ただ、この(5)を読んで、もうちょい、今の職場で頑張ろう、と思えました。
もちろん、自殺や犯罪に手を染めるまで追い込まれるつもりはないんですが、ここで逃げたら、心底、自分が嫌になって、この『ヤンキー君と白杖ガール』や他の名作を楽しんで読めなくなる気がするんですよね。
ほんと、普通に、働くのも、生きるのも、簡単じゃないですね。けど、何もかも簡単すぎちゃったら、人生は面白くありません。少しくらいの苦労があった方が、人間は成長できますからね、きっと。むしろ、成長できる、変われる人間は、その辛さから、何かを掴めるタイプじゃないでしょうか。
嫌味が多い上司にしたって、良い所が一つもない訳じゃないですし、私を仕事が出来る人間にしよう、と考え、面と向かって言葉にしてくれているのかもしれません。仮に、ただの嫌がらせであったとしても、ここで尻尾を巻いて逃げたら、相手の思うつぼです。それって、悔しすぎます。案外、私、負けず嫌いなんですよw
ともあれ、この(5)でも、かなりイチャついていた森生とユキコが、次巻で、どんな進展を見せるのか、楽しみにしています。

この台詞を引用に選んだのは、苦い経験をしている人の言葉には説得力があるなぁ、と感じられたので。
ぶっちゃけた話、茶尾店長は、甘いですよね、社会人かつ上に立つ者として。
損をし過ぎてしまう人でしょう、間違いなく。
ただ、こういう、自分が損をしてでも、痛みを負ったとしても、誰かの為に自分は何をできるか、を考えて、率先して動こうとする人が、ちょっとずつ、世界を良い方向に動かしていくんじゃないかな、と思えるのも確かです。
そういう人が足掻いて、失敗しても挫けず、再挑戦を重ね続ける姿を見て、心を揺さぶられた人は、力を貸したくなり、輪は大きくなっていくんでしょうね。
そんな茶尾店長に救われ、同時に、彼の心からほんの少しだけ、重りを取り除いたクリスの心に芽生えた感情、これは、まだ、名を持たないものでしょう。
尊敬かも知れませんし、思慕かも知れませんし、もしかすると、恋心って可能性もあります。
いずれにしろ、心に波が起きるようになり、それを表に出せるなら、クリスは自分を、なりたい自分へ変える事が出来るはずです。私は、そう信じています。
「人生って、けっこう、大変じゃない・・・・・・!? 真面目に生きてても、思ってもみなかったような嵐が襲いかってくる事もあるし。そうして、キズついて、打ちのめさて、もうダメだってくじけても、人はなんとか、立ち上がって、また、明日へ向かおうとする。そんな姿を見るたびに・・・・・・ぼくは、とても愛しくて、生きてるだけで、ぼくらはスゴいって思うんだ・・・・・・」(by茶尾店長)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 青年漫画(MF)
感想投稿日 : 2021年7月18日
読了日 : 2021年7月18日
本棚登録日 : 2021年7月18日

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