文庫版 邪魅の雫 (講談社文庫 き 39-13)

著者 :
  • 講談社 (2009年6月12日発売)
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本棚登録 : 3226
感想 : 177
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ラストシーンが好きの一冊。

ややこしさからのシンプルさ、この一転が良かった。

連続殺人事件の展開は正直、ややこしい。頭の中でどんどん絡まり始め、榎木津さんの縁談もどう関係してくるのか先が見えない不安も拡がった所にしずくが落とされた。

その一滴が一気に絡まりをほぐし世界が一気にまとまった。

無色透明のそのしずくの色がいくつもの色味を帯びていくのが良い。
邪悪な黒、時には人を想うピンク、時には懐かしのセピア色に。

榎木津さんの意外な思い出、相手のための突き放しというラストシーンが「狂骨の夢」と並ぶほど美しくて好き過ぎる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年10月19日
読了日 : 2023年10月19日
本棚登録日 : 2023年10月19日

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