ラグビーボールのような一冊。
今という令和の時代に繰り広げられる、人生の事件とも言うべき8話の短編集はまるでラグビーボール。
どこにどうバウンドしていくか予測できない。
一話目からストーリーの内容はきつい。
つらくて暗くて気分もどよんときた。
なんて嫌な展開かと思いきや、まさかの落とし。一瞬、口が開く。
これにやられた。
その後も暗いストーリーが続くけれど、令和時代らしい世知辛さを苦さとして盛り込み、歌野さんの計算され尽くした落とし方とも言える職人技に唸らされた。「彼女の煙が晴れるとき」は驚きと清々しい着地に気分上々。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年6月23日
- 読了日 : 2024年6月23日
- 本棚登録日 : 2024年6月23日
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