謎の客 ― 向島・箱屋の新吉シリーズの2作目
2020.12発行。字の大きさは…中(前作よりほんの少し字が濃くなっています)。
妖艶な向島芸者お葉の箱屋の新吉の人情物語です。
此度は、赤猫(放火)が有り小伝馬町の大牢から囚人が解き放ちになりました。
人殺しなどの重罪人を縄で繋ぎ本所回向院に護送していたところ、襲撃されて人殺しの疑いのある銀次郎が仲間と逃亡します。
その銀次郎が、芸者お葉を贔屓にしてくれている山西屋を何回も襲います。その都度、新吉が助けます。新吉が疑問に思い調べて行くと、ことは意外な展開を見せます。
【読後】
最後に、同じ長屋の茂助が、新吉に。
「侍が、訪ねて来たが、新さんが留守なので帰って行った」と、
「そのお侍さん、なんだか新さんに雰囲気が似ていたんだ」と……、
新吉が追いかけると、
(平岡……)
新吉はじっと船を見送った。
いつしか雪が激しくなり、八年ぶりに見る平岡伊一郎の姿が視界から消えて行った。
え、えぇ――、平岩伊一郎て誰なんだ……?
次につながるように上手く書いています。
う、うぅ――、次作も読むか。
上手いな……
【豆知識】
「箱屋」とは、芸者の三味線の入った箱を持つことからついた名前です。芸者に着物を着せたり、帯を結んだりと、雑用をこなしていきます。
2021.02.07読了
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
時代小説
- 感想投稿日 : 2021年2月7日
- 読了日 : 2021年2月7日
- 本棚登録日 : 2021年1月20日
みんなの感想をみる