うーむ。
相変わらず卓抜した比喩を使う人だなあ、と思うのだけれど、しかし、それと今回のストーリーがうまくマッチしていない気がする。
と言うより、何故に綿矢りさがこのような(内容の)作品を書いたのか、そこがイマイチ掴めない。
ストーリーも、どうやら近未来のニッポンを舞台にし、東日本大震災のような(というかいつか来ると言われる関東大震災が来たという設定なのか)大きな地震の後の大学生たちの姿を書いているのだけれど、それと同時並行的に学生運動みたいなことも起きていて、主人公は彼氏がいるけれどもそのリーダーみたいな人が好きで、何やら得体の知れないドラッグが蔓延しはじめていて、と、随分こんもりと内容が盛り込まれているのだけれど、それでもやはり文章のせいか、それとも主人公の思考のせいか、なんだかスカスカな感じがする。
ただ、このままこじらせ女子みたいな恋愛小説一辺倒になるには勿体ない実力を持っている人だと思うので、こうやって色々チャレンジしてくれるのは歓迎かな(上から目線)。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年10月3日
- 読了日 : 2014年10月1日
- 本棚登録日 : 2014年10月1日
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