主婦パート 最大の非正規雇用 (集英社新書)

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  • 集英社 (2010年1月15日発売)
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感想 : 13
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・主婦パート。確かに最大の非正規雇用だ。スーパーなんて主婦パートがいないと成り立たないもんな。どうなってんだろ?ってことで手に取った。
・いろんなデータから数字を拾い上げ、主婦パートのあり方について考察するこのやり方には割と好感を持った。
・130万の壁でパートを雇う事は社会保険の負担がいらず、企業のうまみをもたらしているという事実。
・主婦パートは家事も一手に引き受けているため地域に縛られ、そこにつけ込んだ雇用側有利な状況を作っているという事実。
・主婦パートの基幹化(正社員の補助的役割だったのが、店舗などの運営を直接支える)が進み正社員との業務の境が消えつつあるのに依然として残る賃金格差。業務内容に差が無くても、正社員と主婦パートの両方がそれを当然としている現状。
・フルタイムで働く妻、主婦パート、専業主婦の中で主婦パートの夫が一番家事・育児を手伝わないという統計があり、とても興味深い。そこには自分より収入が少ない主婦パートに対して歪んだ優越感を持っている夫の姿がある。つまり、パートなんだから家の事はお前がやれよ、という思いがあるのがわかる。
・さらにそんな主婦パートたちが少子化にも繋がり、虐待の危険性も秘めていると筆者は説く。フルタイムで働く妻を持つので、飛躍だと笑うことはできない。フルタイムが辛くなったらパートにでもなれば、なんてもう口が割けても言えない。
・筆者はパートタイム社員という雇用形態を提唱する。正社員にしてみれば自分を脅かす存在になりかねないシステムなんだけど、主婦パートを基幹としてビジネスをしてきたツケを払うにはこうするしか無いんだとも思う。ましてや自分は大黒柱だとうそぶく夫なら、パートタイム社員ごときに脅かされる事もあるまいよ。既に東急ストアでは行われているシステムだと言うけど、これが広まることは個人的にも好ましいことだと思った。
(多摩市立図書館にて借る)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 貧困・労働問題
感想投稿日 : 2010年6月11日
読了日 : 2010年6月11日
本棚登録日 : 2010年6月11日

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