おもしろい。佐々さんの官僚としてのスタートを描いていて、当時の警察を取り巻く状況や社会情勢も垣間見えてすごく楽しい一冊。ちょっと文体に抵抗があったけど、許せてくる。エリートの視点からの描写なんだけど、佐々さんは本当に「ノーブルオブリッジ」、そういう姿勢だから嫌味には感じない。<br>
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所々に当時の東京についてのエピソードが沢山挿入されていて、それもまた大変興味深い。空襲で人口百万人を割った東京に残った人たちこそ、真の「東京人」だ、って部分には感心しながら頷いたけど、「東京人」に連載されてたって知ってちょっと苦笑。<br>
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何度も引用される「海軍次室士官心得」は是非読んでみたい。でも入手が難しそうなので「新しい監督者論」を読もうと思う。<br>
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全然関係ないけど、つい前に読んだ「小説陸軍」にも登場した「大日本史」の編纂に佐々さんの祖先が関わっていたらしい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2008年3月24日
- 読了日 : 2008年3月24日
- 本棚登録日 : 2008年3月24日
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