・フィリピン沖で沈没した戦艦名取の乗組員200名弱が、3艘の短艇で300マイル先のフィリピン海岸まで2週間かけてたどり着いた。
・絶望的な状況の中、青年将校の見せる統率力は美いと思えるほど。今の社会にこんな力のある20代がいるだろうか。
・今の幹部自衛官達も、当時の将校のような自覚と責任、統率力を持っているのかなぁ。当時は将校に対して世間も完璧に理解をしていただろうけど、今は自衛官に対してそうじゃないよね。そう考えると同じものを求めるのは酷なのかも。
・短艇上で航海士が見せる知識は素晴らしい。漂流する時の備えが少し出来たよ。
・数名の士官で200人近い兵卒を相手に、良く反乱が起きなかったもんだ。統率力と信頼が完璧にバランスした一例。
・しかし良くたどり着いたな。2週間漕ぎっぱなしですよ。乾パン1日2枚ですよ。
・著者の連想も楽しい。ポリネシア民族を思ってみたり、故郷の山や川を思ってみたり。このあたりの愉快と思える位の柔軟性は凄い。
・天文航海法に興味を持った。かなりの事が天体と地球の相対運動で割り出せるんだな。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2008年4月25日
- 読了日 : 2008年4月25日
- 本棚登録日 : 2008年4月25日
みんなの感想をみる