海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

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本棚登録 : 22485
レビュー : 1534
著者 :
きゃんたさん  未設定  読み終わった 

村上さんワールド全開でしたね。音楽や哲学、歴史などといった知識は勿論、真似できない表現の数々、改めて小説家の並外れた能力を思い知らされました。私にとって村上さんの作品を読むのは二つ目となりますが、夢中になっちゃいましたよ(笑)。
さて、内容は母親が姉を連れて家を出ていくことで、父と二人きりになった主人公の15歳の少年、カフカ。父は芸術にしか興味がなかった?ために出て行ったんではないかと思います。何の事情も知らされていないカフカは当然、心に深く傷を負ってしまいました。一見冷静でしっかり物事を考えるカフカですが、学校で暴れていたことからやはり荒んでいたのでしょう、まだ15歳のかわいい少年です。その少年が家出を決意し、旅に出ます。すべては定められた運命のように話は進んでいきます。
実は私の家族も離婚しており、兄だけが父のもとに残りました。私は小さかったので分からなかったのですが、その時の兄は荒れていたそうです。優しい兄だからこそ、私にそういう姿を全く見せませんでした。そのためどうしてもカフカに兄を重ねてました。やはり、離婚というのはどんなやむを得ない状況でも子ども達にとって親の身勝手な行動なんだと思います。そんな理不尽なことに立ち向かって行くことができたカフカはとても格好良かったです。
登場人物はみんな大好きですね。特に大島さん。どうしたらあんなに話が上手になるんでしょうか、羨ましい限りです。カラスと呼ばれる少年とは一体何者なのでしょう。カラスは戦争と死を司る神だったり、太陽の象徴だったりしますからね。
ベートーヴェンのピアノ三重奏曲第7番「大公」、この作品で初めて聴いたという方は多いと思います。まだ聞いていない方は是非、聴いてください。泣くのは苦手という方は要注意ですよ(笑)。

レビュー投稿日
2012年12月22日
読了日
2012年12月22日
本棚登録日
2012年11月14日
3
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