江戸中期~後期を舞台とした作品を纏めた短編集。
表題の作品である前者はそこまでピンと来なかったが、後者の「恩讐の彼方に」はかなり惹きつけられた。冒頭の設定を読んだだけで、あ。これこの後こうなるな。と予想はつき、読み進むにつれて「火の鳥」の鳳凰編らしさを感じたが、それでも既視感が拭えなかった。洞窟を掘り進める後半に当たりようやく思い付いたのが映画「エル・ポト」に似ている!!だったが、まさか同映画の元ネタの作品だったとは思わなかった。
作者は、人間の心情描写が上手いと思う。
それも、人間の狡さや、その狡さを相手に見せない様にする虚栄心だったり、自分を騙す心を上手く描いている。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年12月26日
- 読了日 : 2016年12月26日
- 本棚登録日 : 2016年12月26日
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