もののあはれ (ケン・リュウ短篇傑作集2)

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本棚登録 : 444
レビュー : 43
kzmharaさん  未設定  読み終わった 

世界一コンプレックスを繊細に描写できるSF作家がケン・リュウだと思う。

幼少期に祖母にかけた何気ない一言を祖母が亡くなった後も悔いて、「自分は決して優しくない人間なんだ」と自責の念に駆られる感情はトラウマにも似たコンプレックスだと思う。

憧憬とも嫌悪感とも違う感情で産業革命期のアジアと西欧の関係性を描けるのは、中国系アメリカ人という立場の作家ならではだと思う。

同書の最後に収録された「よい狩りを」はファン人気の高い話らしいが、それも納得の完成度。「自分が正しいと思っていること」を疑う勇気と、あらゆる描写に隠喩表現が付き纏っているかのようなストーリーが素晴らしい。読む度に新しい発見がありそうだ。

レビュー投稿日
2018年8月5日
読了日
2018年8月5日
本棚登録日
2018年8月5日
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