読み終わっても結局「町中華」とは何かわかりませぬ。大衆食堂と何がちがうのかしらんと思うのですが、要は中華を名乗っていないと駄目なのですね。中華を名乗っているけれど、カレーやオムライスやカツ丼がメニューにある。時にはナポリタンの幟が店頭に掲げられていたりもする。そして美味しいと町中華にならないらしい。
出てくるお店を1軒でも知っていれば楽しかったと思いますけれど、なにせ知らない土地と店ばかり。そんなところを回って、提供される料理について語るわけですから、かなり内輪受けの印象。不味ければ不味いほど盛り上がるという話を読んだときにハタと気がつきました。これこそが町中華なのではないかと。こんなもんをわざわざ食べに来ている自分ってなんかええやん、そう思わせてくれる店こそが町中華なんじゃないでしょか。
私は「中華のくせして何でもある店」に行った記憶がないんです。大阪なら、昔々よく行った「まるい飯店」なんぞは、建屋はそれ風でしたけれど、メニューにまさかカツ丼やナポリタンはなかったと思う。大阪にもきっと町中華はあるはずだけど、町中華という言い方はなんだか似合わない。
読書状況:読み終わった
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既読(2018年)
- 感想投稿日 : 2018年10月3日
- 読了日 : 2018年10月3日
- 本棚登録日 : 2018年10月3日
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