残り火 (双葉文庫)

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本棚登録 : 101
レビュー : 14
著者 :
Kazuko Ohtaさん 既読(2016年)   読み終わった 

「衝撃度200%」の惹き文句。ホンマかいなと思いながら読み始めました。

東京、墨田・江東地区で、若い女性ばかりを狙った殺人事件が数カ月おきに3件発生。4件目かと思われた事件は被害女性の激しい抵抗のおかげで未遂に終わり、犯人の服装に関する彼女の証言から、相浦純也という青年が逮捕される。ニュースを見た中年男・立花孝久はびっくり。数日前に孝久の母親が困っていたところを助けてくれたのが純也だったからだ。あんなに優しい純也が殺人犯であるわけはないと、孝久は自分が経費を払ってでも弁護士をつけてやりたいと思う。孝久には息子が痴漢の疑いで逮捕された過去がある。そのとき息子の容疑を晴らしてしてくれたのが弁護士・水木邦夫だった。その後に邦夫は妻を亡くし、いまは廃人同然だが、純也を救えるのは邦夫しかいないと、孝久は邦夫のもとへ日参。やる気を取り戻した邦夫は、純也の無罪を勝ち取ろうと立ち上がるのだが……。

1947(昭和22)年生まれの著者の文体にはいささか古臭さを感じます。正義感に満ちた孝久の言動には傲慢さも感じ、少し興ざめ。しかし非常に読みやすいのも確かで、証人集めや法廷でのやりとりも緊迫感があって面白い。読み進むうちに孝久の性格にも慣れてきたのか(笑)、ゲンナリすることもなく終盤を迎えました。

最後の一歩手前まではとても良かったのですが、最後の最後には唖然。いくらドンデン返しがウケるといっても、これは駄目でしょう。最初の興ざめが倍ほどの大きさになって最後はガックリ。よかったとは言えなくなってしまったのが残念で仕方ありません。最近読んだ本の中で裏切られた度No.1。

レビュー投稿日
2017年4月27日
読了日
2017年4月27日
本棚登録日
2017年5月10日
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