プロ野球解説者を解説する

著者 :
  • イースト・プレス (2014年3月7日発売)
3.18
  • (0)
  • (5)
  • (11)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 41
感想 : 8
3

著者は“野球の記録で話したい”というブログを開設するライターだそうです。“草創期のプロ野球解説者たち”、“「プロ野球ニュース」が変えた野球解説者”、“大リーグ放送が始まり、野球解説の視野が広がり、深まった”、“新時代のプロ野球解説者たち”、プロ野球解説者の「現場」”、“「私は解説者に育てていただきました」”の6章で構成されています。それぞれの時代の解説者の解説ぶりについて書かれ、それなりの楽しさ。

私が好きだったのは、鶴岡一人氏の話です。解説者になるときに鶴岡氏が立てた方針は3つ。「結果論は言わない」、「批評とは人を励ますことである」、「チームの財産である選手を傷つけない」。そんな鶴岡氏ではありますが、愛弟子だった広瀬叔功選手が出場する試合を解説した折りに、理解不能な守備位置を取っていた広瀬選手を見て、「広瀬は何をしとるんでしょうね、あんなところを守って」と、つい言ってしまったのだそうな。

野茂英雄と古田敦也のダブル解説のさいの、あんたら茶の間で観とるんかい!と思わずツッコミを入れたくなりそうな会話も可笑しいし、もちろん福本豊の「タコ焼きみたいやな」の話も。このタコ焼き解説をリアルタイムで聞いていた私としては、なかば飽き飽き。だって、もっとおもろい福本の解説、いっぱいあるもん。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 既読(2015年〜2010年)
感想投稿日 : 2017年4月26日
読了日 : 2017年4月25日
本棚登録日 : 2017年4月25日

みんなの感想をみる

ツイートする