このテーマで本を書こうと試みた著者をにまずは手放しで賛辞を送りたい。
忘年会の歴史を古い文献を元に丁寧に紐解き説明されている。
最高に面白い本は、テーマの面白さと文体の面白さが
ないまぜになっているものだが、本作はテーマの面白さが勝っている。
ぐっと引き寄せられたのは、郵便制度ができた明治の頃の忘年会の招待状についてである。
当日の宴に招待するのに、午前中に郵送し、午後に返事をもらうというプロセスを経ていた。
電話が普及する前には、当たり前の方法だったというのだから、驚きである。
文藝春秋の忘年会も紹介されており、熱海で数百人規模での忘年会を昭和43年の頃まで毎年恒例行事として実施されていたらしい。
ちなみに本書は文藝春秋の新書として出版されている。
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- 感想投稿日 : 2017年11月2日
- 読了日 : 2017年11月2日
- 本棚登録日 : 2017年11月2日
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