忘年会 (文春新書)

  • 文藝春秋 (2006年11月18日発売)
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このテーマで本を書こうと試みた著者をにまずは手放しで賛辞を送りたい。

忘年会の歴史を古い文献を元に丁寧に紐解き説明されている。

最高に面白い本は、テーマの面白さと文体の面白さが
ないまぜになっているものだが、本作はテーマの面白さが勝っている。

ぐっと引き寄せられたのは、郵便制度ができた明治の頃の忘年会の招待状についてである。

当日の宴に招待するのに、午前中に郵送し、午後に返事をもらうというプロセスを経ていた。

電話が普及する前には、当たり前の方法だったというのだから、驚きである。

文藝春秋の忘年会も紹介されており、熱海で数百人規模での忘年会を昭和43年の頃まで毎年恒例行事として実施されていたらしい。

ちなみに本書は文藝春秋の新書として出版されている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年11月2日
読了日 : 2017年11月2日
本棚登録日 : 2017年11月2日

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