心の調べ

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本棚登録 : 30
レビュー : 5
著者 :
labo novoさん 音楽   読み終わった 

 大正・昭和の資料映像を見たとき遥か遠い世界とは思っても、心の底をさぐればどこかに記憶の残りかすのようなものがあるような気がするが、そのころの音の世界となると、これはもう想像を絶する別世界であろう。その音の世界を類まれなる検校である宮城道雄が、ていねいに、まことにていねいに再現してくれたのが、本書に収められたエッセイである。
 人の声、足音、鳥のさえずり、吹き付ける風、軒をつたう雨、川のせせらぎ、波の音、‥‥、本書に収められたエッセイはその一つひとつの音についての著者の想いが、静かに、静かに、語りかけてくる。
 宮城道雄という稀代の検校だからこそ、音だけの世界とはかくも彩り豊かなものなのであるということを伝えることができたのだろう。

レビュー投稿日
2013年9月7日
読了日
-
本棚登録日
2013年9月7日
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