特に中小企業を対象にしたわけではなく、かといってネット対策やインターンなどの特定の手段に偏るわけでもなく、募集、選考、内定、入社、という普通のルートにおけるルールを明らかにしてゆく内容。各ルールごとに、最初に悪しき定説を提示しこれと比較する形で正しいルールを展開するという構造をとっているため、ルールの重要性が非常にわかりやすい。悪しき定説は就活生にとっても評価者にとってもコミュニケーションを形式的に表面的にするものが挙げられており、4年間新人採用に関与してきた身として強く共感できる内容となっている。他方で正しいルールは定説の逆張りという点でトリッキーに見えなくもないが、あくまできちんとコミュニケーションをして相互に知り合おうという至極真っ当なコンセプトで貫かれている。むしろマジメにマジメに就活側と採用側のマッチングをしようという誠実なスタンス。非常に好感が持て読後感がよいというこの手の本には珍しい印象。
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- 感想投稿日 : 2020年12月28日
- 読了日 : 2020年12月28日
- 本棚登録日 : 2020年12月28日
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