子どもたちは夜と遊ぶ (下) (講談社文庫)

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本棚登録 : 5847
レビュー : 647
著者 :
law328さん  未設定  読み終わった 

やられた。
辻村作品を読むときは絶対に騙されないように、特に『名前』に気を付けて読むのに、やられた。
呼び名や名前から受ける固定観念的印象、いつもの手なのに毎回引っ掛かってしまう。

上巻があまりに暗かったので、どうかお願いします、そんな気分で読み始めた。
帯や裏表紙に書いてある言葉があまりに残酷だったので、嫌な予感しかしなかったのだ。

でも、さすがは辻村さん。
凍りのくじら、でも思ったけれど、辻村さんは深い深い闇に登場人物を陥れておきながら、たった一言でそこにスポットライトを当ててみせる。
一言で救ってみせるのだ。

ただ、一言で救われるということは、受け身の形では絶対に成り立たないだろう。
長い物語を通して、成長したからこそ、成長して自分が求めるものを知ったからこそ、ただ一言だけで救われることができるのだ。

悲劇的なラストに温かな光が差し込む。
それは月の光のごとく深い夜を照らしてみせる。

面白かったです。

レビュー投稿日
2013年2月2日
読了日
2013年2月2日
本棚登録日
2012年12月16日
9
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