うわーめっちゃ良かった!読んで良かった!
「勝手に震えてろ」「しろいろの街の、その骨の体温の」とあわせて私の中で「こじらせ女子のモラトリアム系」三大作品になった。
就職先と仕事を選んだ理由が自分自身に大変酷似していてびっくりした。こんな理由で仕事を選んだのは私だけじゃなかったんだなー。
私もたいがいこじらせてるから、主人公の自分に対するあきらめとか他人との距離感に共感できた。
ベルトコンベアみたいに、他人の人生が自分の目の前を流れている感覚になることがある。それを触るときもあるけど手元に置くものではないと思ってて、流れる他人の人生を見ているだけと思ってしまう自分の感性にむなしくなる(この感覚を正しく人に伝えるのは難しい)。そのなかでも、手元に置かなくても触ったことがずっと人生に残ることもあるよなあ、と少し希望をもらった。
冒頭で誰かのために主人公が自転車の鍵を探してるんだけど、その理由が忘れた頃に描かれる。ふざけた表現や軽快な文章だけどテーマはかなり重い。モラトリアムっていったけど、モラトリアムでは済まない。タイトルに込められたメッセージがとても心に響いた。今苦しめられてる皆、君は永遠にそいつらより若い。
小さい映画館で見れるような映画になったら絶対に見に行きたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
2018
- 感想投稿日 : 2018年10月21日
- 読了日 : 2018年10月21日
- 本棚登録日 : 2018年10月7日
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