孤島の鬼 江戸川乱歩ベストセレクション(7) (角川ホラー文庫)

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本棚登録 : 1066
レビュー : 106
著者 :
こむそーやさん 読後に何も考えられなくなる   読み終わった 

江戸川乱歩の傑作集が気に入ったので他の作品も、と思い購入。傑作集の、人物心情描写巧みな推理ものとは一線を書くものを読んでみた。
現在ではこのような話は出版できないだろう。主人公簑浦の婚約者が殺害され、謎を解いていくところまではよくある話。簑浦に対する同性愛的な恋情を抱く諸戸の登場。自らに対して非道な行いをした者への恨みとして健常者を撲滅する目的で奇形の者を人工的に産み出す諸戸の「父親」、それを金儲けではなく自らの悲願として地に手をついて息子に協力を頼むところが個人的に一番ゾッとした。
読んでいくとゾッとする中で、諸戸の簑浦に対する恋情とそれを知ってて振り回している❨ようにしか見えない❩簑浦のやりとりの一種の耽美性と歪みとがとても際立つ。その意味もあり、読後はぼーっとしてしまい、普段自分は同じ本を続けて二度読むことはないが、2回目をじっくり読むほどであった。

レビュー投稿日
2018年4月20日
読了日
2018年4月20日
本棚登録日
2018年4月20日
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