今上天皇 つくらざる尊厳 級友が綴る明仁親王

著者 :
  • 講談社 (2013年12月6日発売)
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感想 : 3
4

天皇陛下の幼稚園からの同級生で、その後も馬術を通じて長く親しい交流があった人の回想録。
冒頭に明記されているとおり、あくまでも「著者自身の」回想録であり、(陛下とは異なる)大学に進んでからや、就職後の話もかなりある。ただその節度ある執筆姿勢や、そうでありながらおのずと交じり込んでくる陛下とのエピソードに、かえって交誼の深さがしのばれた。古き良き上流社会の雰囲気を窺い見るには最適の書かと思われる。筆運びはあくまでも素人のそれだが、そのとりとめのなさも味になっている。
皇族方の「ご学友」だの「お友達」だのいった人たちの記事は多いが、この方はややこしい利害だのしがらみだのを超越した、本当の「遊び友達」なのだと思われる。大上段に構えた「歴史の秘話」や「私だけが存知あげる陛下」といったものはないが、これこそ真の紳士にのみ許されるポジションと言うべきだろう。読後ほんのり心が温かくなる良書である。

2014/2/13読了

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 皇室・王家・貴族
感想投稿日 : 2014年2月14日
読了日 : 2014年2月13日
本棚登録日 : 2014年2月14日

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