東日本大震災は創作分野においてもその前後で世界のありようを変えたと考えているんだけど(アマもプロも)、この作品もその震災後の世界にある作品。
五十嵐貴久センセって他にもなかったっけ?
それだけ取材してるってことなんかなー。
震災後を背景にするとどうしても(ややもすると結局は)最後には前向きな意識を魅せて終わりがち。希望がないとあかん…てのはわかるんだけれども、それだけしかない、登場人物の気持ちの変化だけしかない作品も震災直後とか目立った記憶があるんだよなー。
そこに今作は7人制女子ラグビー、しかもラグビーに縁ある岩手でってのがフック。
震災だけじゃない、物語がその地にある立派な証明になってるのがイイネ。
ただ、中身としてはもっと人間ドラマを詳細にして欲しかった気が-。
ボリューム? 各人の、それこそ主人公ポジの泉にしたって変化が激しくて機微が足りない!て思いがしたもの。
いわんや他のキャラならいわずもがな。惜しい。
(主人公は浩子さんなんじゃないのかって気もする…)
ライバルチームにもダイヤの原石みたいな子がいるのに磨き切れてないカンジ。
でも、そうした作中の不足が想像を生む余地なのかもしれないし、もしかしたら7人制ラグビー、女子ラグビー、そして岩手への興味を育てるのかもなー…って。
2019年はラグビーワールドカップ。
あまり興味は無かったんだけれども、今作読んで興味が湧いたw
もちろん女子ラグビーも、オリンピックも。
つまり、それだけ面白く読めたってことねw
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年8月28日
- 読了日 : 2018年8月28日
- 本棚登録日 : 2018年8月28日
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